【世界一周408日目】2024.5.24 ペルー パントーハ
気温:22度〜30度くらい
歩数:10,250歩
1ソル=41円
今日の予定
- アマゾンで暮らす村人に飛び込んでいきます。
Twitterでブログの更新やリアルタイムに何か呟いてたりします。
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アマゾンの洗礼
朝7時ごろに起きると早速アマゾンの洗礼を受けていることに気がついた。
全身がかゆい。
身体中に赤いボツボツができていた。
多分100箇所近くあるんじゃ無いだろうか。
な、なんぞこれ。
蚊みたいにぷっくり膨れてるところもあるけど小さなボツボツが圧倒的に多かった。
南京虫かダニかノミだろうか?
でも同じベッドに寝ているAzuは全く刺されていなかった。
なんで僕だけ?
不思議でたまらなかった。
ホストのマヌエラに聞いてみると蚊だという。
これだけ刺されたらかゆさはともかく病気が心配だ。
マラリアにデング熱。
余裕でかかるだろこれ(;´∀`)
とにかくこれからは虫除けをしっかり塗って少しでも刺されないようにしないとな。
蚊の気配が全然しなかったから油断してた。
アマゾンの蚊はもっと小さかったり羽音がしないとか何か違うのかな。
全身のかゆさにうんざりしながら外に出た。
ナポ川は今日も元気に流れている。
あ、ボートがいない!
Azuが昨日いたボートが無くなっているのに気がついた。
そういえばスピードボートは朝5時に出発するとロドリゴが言っていた。
そうか、行ってしまったんだな。
これでしばらくここに滞在するしか無くなった。
川沿いの木の板に座って朝食を食べることにした。
こんなアマゾンにもパンが売っていた。
パンデリアみたいなパン屋は無いけど商店でこの1種類だけ売っていた。
1個0.5ソル(21.5円)。
ただのパンと思いきや気持ち程度にパイナップルのジャムみたいなのが塗られていて味はしないけどほんのりパインの香りだった。
まぁ大して美味しく無いけどナポ川を見ながら食べる朝食は贅沢でもあった。
そしてかゆい。
ちょっと見にくいし醜いけど、小さく腫れたブツブツができている。
これが足と腕を中心に無数にあるのだ・・・
アマゾンの暮らしに飛び込め
これから本格的にアマゾンでの暮らしが始まるんだ。
ワクワク半分、不安半分。
この何も無い村に残り9泊もしないといけない。
川と森に囲まれているから村から出ることもできない。
住民の多くはスマホでのタイプすらまともにできない。
我々もスペ語が全くできない。
遊ぶこともコミュニケーションをとることも難しい。
それでもやるしかない。
石ころのようにただ何もせず過ごすか、この暮らしに気合いで飛び込んでいくかは我々次第だ。
そんな訳でまず向かったのはホストのマヌエラのいる台所へ。
アマゾンらしい開放感のある台所。
ガスもあるけど基本は薪で火を起こしているようだった。
カッコーン、カッコーン!
小気味の良い音が響いていた。
音が鳴る方を除いてみると薪を割っているところだった。
大きな丸太がみるみるうちに小さくなっていく。
刃先は鋭く光っているようには見えない。
刃の重さと力で叩き割っている感じに見えた。
ドンドンドン!
その近くではマヌエラが鳥を捌いていた。
海外だと鳥は丸々1匹で売られていることがほとんど。
それはアマゾンでも変わらないようだった。
手際よく鳥を解体していくマヌエラ。
こちらも切るというよりは骨ごと叩き割るって感じ。
実にワイルドだ。
しばらくその様子を眺めていたが鳥の解体が終わったところでマヌエラと会話を試みる。
スペ語オンリーなのでハードルは鬼高い。
でもまずは名前を覚えてもらわないと。
昨日伝えているが改めて伝える。
mosariとAzuだよ。
mosari・・Azu・・・
マヌエラも頑張って覚えようとしてくれている。
日本人だと言うことも伝えた。
また、このルートを教えてくれた成塚ファミリーの写真を見せたらちゃんと覚えていたようで懐かしそうに喜んでいた。
この村にはこのホステルしか無いので旅人は全員この宿に泊まることになる。
我々もちゃんと覚えてもらって帰るようにしないとな。
その後は名前繋がりでマヌエラ達の名前を日本語で書いてあげることになった。
これは平仮名で”まぬえら”、カタカナで”マヌエラ”、漢字で”真布江楽”。日本語には3種類の文字があるんだよ。
嬉しそうにノートを見つめるマヌエラ。
ひらがな、かたかな、かんじ・・・
そう何度も覚えようと繰り返し唱えていた。
ちょうど親戚もやって来たので他の人の名前も書いてあげたらとても喜ばれた。
その後マヌエラは昼食の準備に取り掛かったので我々もその様子を眺めていた。
Almuerzo(昼食)
Sopa(スープ)
Sal(塩)
Huevo(卵)
Fideos(麺)
とにかくわかっている単語を並べて少しでもコミュニケーションをとっていく。
Azuは食べ物関連のスペ語だけはちょっとだけ覚えているのだ。
親戚も続々とやって来たので名前を書いてあげているとマヌエラがお皿を差し出して来た。
どうやら食べろということらしい。
名前のお礼だろうか?
ここはありがたくいただくことにした。
チキンスープ。
素麺みたいな麺と卵にプラタナ入り。
卵は鶏じゃなくて庭で飼ってるダックのもの。
鳥の出汁にニンニクが効いていて普通に美味しい。
Azuいわく具合の悪い時にも食べたいくらいだそう。
それくらいさっぱりしていて美味しかった。
食事の後は洗い物。
その辺に置いておいてと言われたがもちろん自分たちで洗う。
洗い場にはバケツに組まれた雨水と、石鹸に布の切れ端。
どうやらスポンジなんてものは無く、布で皿を洗うようだ。
ねぇmosari、もしかして私たちとても貴重な経験をしているんじゃないかしら?
Azuはスポンジでは無く布の切れ端で洗うという行為に大変驚いていた。
確かにアフリカでもスポンジはあったな。
お礼を伝えて散歩に出ることにした。
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この旅の終わり
エリナの店で2.5Lの冷えた水を6ソル(246円)で買ってからプラプラと街のハズレに向かって歩いていく。
昨日は右に行ったから今日は左。
坂を登ったら学校があり元気な声が響き渡っていた。
小さな村のはずなんだけど異様に子供達が多い。
若い力と活気に溢れるアマゾンの村。
田舎の小さな村といえば高齢化というのが日本の常識。
ここではそんな常識は当てはまらないようだ。
学校を抜けると右手にナポ川に降りる階段が見えた。
階段の先には小舟がプカプカ浮いていた。
階段を降り、途中で腰掛けてナポ川を見ながら2人今後のことを話し合った。
この旅は7月を一旦の区切りとしている。
その後は予算を見ながら延長できるかどうか考えることにしていた。
が、南極に行ってしまったし、南米が思ったよりも金がかかっている。
そして何よりパタゴニアの後半あたりからAzuがお疲れモードになってしまったこともあり、
7月で終わりかもな。
そう考えていた。
が、Azuとしてもモロッコには絶対行きたいと言っているし、mosariがずっとやりたいと言っているカミーノもやりたいと言ってくれた。
なのでそれを踏まえてどんな感じにするかを話した。
Azu、8月にカミーノは暑いから厳しいと思う。やるなら9月以降かな。
じゃあ8月はどうするの?日本にいるの?
それも勿体無いから暑すぎない北欧の田舎でワークアウェイ使って農村に1月滞在するのはどうかな。
ノルウェーとか?
そうそう。
いいね。それじゃ8月にワークアウェイして、9月にカーミノして。それからは?
10月中旬にポルトガル、11月頭にモロッコ。11月中旬は西アフリカにそのまま下りるか・・・ね?
オーストラリアとニュージーは?
あーそれもいいね。
そんな感じでトントン拍子で今後の予定が決まった。
もう1ヶ月半くらいで旅が終わるかもな。
そう思っていたからちょっと寂しくもあったんだけど、もう少し旅を続けられるらしい。
金の問題はあるけどワークアウェイなら滞在費用がほぼかからないし、カミーノも金はそこまでかからないはず。
オーストラリアとニュージーランドは怖いがまぁそこは頑張ろう。
いつも部屋の中でばかり考えていたから大自然の中考えるのはとても良いことなのかもしれないと思った。
宿に戻る途中でぐるぐるした実を持った木を発見。
そういえば成塚ファミリーが食べたと言っていた。
引っ張って取ってみようとするが固くてとれない。
そこで近くにいたおじさんがナタを持っていたので食べたいと伝えると、その辺に落ちていた棒を拾い上げた。
棒の先にはロープで輪っかができており、それを長い実の先から入れて、絡めとるように引っ張る。
ブチッ!
なるほど、こうやって採るのか。
お礼を伝えて受け取る。
こんなフルーツ日本で見たことないや。
その場で割ってみると中には繭みたいに白いふわふわが詰まっていた。
恐る恐る食べてみると、ジュワっと水分が広がり、甘味を感じる。
大きな種もあるのでそれはそのまま地面に吐き捨てる。
どこにでも生えてるから小腹が減った時に良さそうだ。
食べ終わると先ほどのおじさんが戻って来てマンゴーをくれた。
おっちゃん優しい。
危険な飲み物
宿に戻って台所に行くと面白い光景が広がっていた。
小舟のような入れ物の中には潰した芋らしきもの。
マヌエラが一生懸命に杵のようなもので押し潰していた。
大変そうなので手伝うことにした。
積極的に関わらないとな。
が、これが想像以上になかなかに大変だった。
聞けばこれはユカ。
ユカって南米ではよく食べられている芋のこと。
とにかくこれを押し潰し続ける。
茹で上がった芋がどんどん追加されるごとにより一層の力が必要になる。
Azuと交換で押し潰し続けた。
とにかく潰し続ける。
mosariそろそろいいんじゃない?これいつまでやるの?
わからないがもうよければストップかかるでしょ。まだ必要なんだよきっと。
とにかくペタペタと潰し続ける。
たまにユカが跳ねるので全身をユカまみれにしながら無心で杵を振るった。
1時間は潰し続けただろうか。
ペタン!ペタン!ビシャ!あっつ!
茹でたてだから跳ねると暑いのだ(;´∀`)
その度に笑い声が響き渡る。
大した娯楽が無いこの村はちょっとしたことで笑いが走る。
フルーツを食べて酸っぱい顔をした時なんて大爆笑だった。
純粋なんだろうな、ほんと。
芋はとっくのとうに形を失いデロンデロンのペースト状になっていた。
食べてみろと言われたので指で救って食べてみるとマッシュポテト、もしくは柔らかめのポテサラって感じで美味しい。
これがそういった食品として食べられるのかと思っていたら全然違かった。
マサト
なんだかキックボクシングでもしてそうな名前のものを作っているらしい。
なんのこっちゃと思ったら、
これお酒だよ!!
Azuは何故か知っていた。
まぁ確かにイモ焼酎ってあるもんな。
ユカからお酒を作れても不思議じゃ無い。
口の中に含んで咀嚼してから吐き出して、それを発酵させて作るお酒だよ。
何その最悪な作り方(;´∀`)
どうやらペルーの伝統的な飲み物らしい。
どこからともなく以前作ったであろう完成したマサトが入ったバケツが出て来た。
中にはユカがびっしり。
おばちゃんの1人が芋の繊維を手ですくって絞ったものをコップに入れてグビグビと飲んでいた。
はー、こりゃ奇妙な飲み物だな。
と、思っていたら並々とボウルに注がれたマサトが差し出された。
・・・これは、ヤバい。
全身の細胞が警報を出している。
こんなに飲み物に恐怖したのは初めてだ。
誰かの咀嚼したものを発酵させるとか、混ぜてる水はなんの水ですか?とか、さっきから手でかき混ぜてるけどその手は絶対洗って無いですよね?なんならさっき鶏触ってましたよね?とかもう嫌すぎる作り方。
飲んだら腹を壊すぞ
そう細胞が言っている。
でも差し出されたものを飲まないなんてことは失礼だ。
覚悟を決めて口に含む。
口いっぱいに広がるユカの芳醇なかお・・・
うげぇええええ
美味しく無い、いや、不味い。
はっきり言って不味い。
酸っぱい。
そしてユカの繊維が残りまくっているので口の中も繊維まみれ。
間違いなく不味い。
だがおばちゃんはもちろん子供たちもゴクゴクと飲んでいる。
信じられないが、皆に愛されている伝統的な飲み物ということなのだろう。
世の中は広いな。
とにかく頑張って飲む。
Azuも早々にギブアップ。
どうしようかと思っていたらマヌエラがお皿を渡して来た。
まさかの夕食だった。
手伝ったご褒美ということだろうか。
チキンに米にパスタに茹でたてのユカ。
外国でよくある炭水化物の暴力だ。
これはマサトを返すチャンス!
と、思ったら食事用に並々とコップに注いでくれた(;´∀`)
こうなったら食事で誤魔化しながらマサトを飲むしか無い。
ご飯を食べてマサトを少し口に含む。
それを繰り返しながらの夕食。
でもほんとマサトがキツくて結局半分くらいでギブアップ。
もういいよ。
という仕草をしたらおばちゃんは躊躇いなく残った飲みかけのマサトをバケツに戻していた。
うん、細かいことを気にしていたらアマゾンでは生きていけないのだ。
まぁでも貴重な経験をありがとう。
たぶんお酒じゃなくて発酵飲料だから多少のアルコールが含まれるって感じなのかも。
子供たちも飲んでたし。
最後はユカは液体上になるまで潰し続けた。
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アマゾンの夕暮れ
食後は再び散歩。
今度は右側。
イミグレーションのある坂を超えてそのまま進んだら長い橋に出た。
この先に何があるんだろうと進んでいくと、地面に緑の葉っぱが動いているのが見えた。
ハキリアリだ!
何を隠そうmosariはハキリアリが大好きなのである。
弓場農場で見かけた時も大興奮だったがここでも見れるとは。
って言うかアマゾンでハキリアリなんて痺れるぅううう!
アリ好きならたまらない。
いや、アリは嫌いだけどね。
Azuよ。ちぎって持ち帰った葉っぱは巣の中でキノコを作る苗床に使われるらしいよ。
なんでアリがそんなことできるって知ってるの?!
不思議だよねぇ〜。
一生懸命葉っぱを持ち帰っているのが可愛いのだ。
ハキリアリとお別れをしてさらに進むとだだっ広い広場に出た。
最初は何かわからなかったけど、どうやらお墓のようだった。
所々に十字架と棺みたいなものが見える。
土葬かな?
お邪魔しましたと慌てて踵を返した。
再び橋を渡ってイミグレーションに戻ってくると、上半身裸のムキムキのマッチョたちが何か丸い実を持っていた。
もしかしてココナッツかな?
オラ!ココ?
そうだよ。ココナッツウォーターを飲んでるんだ。甘くて美味しいぞ。よし、ちょっと待ってろ。
そう言ってクワみたいな農具を使って高いところに成っているココナッツの実を引っ張り落とし、落ちて来た実を慣れた手つきで割ってくれた。
飲んでみると梨の果汁みたいに爽やかな甘味。
2人でグビグビと飲み干した。
飲み干したら実を遠くに投げる兄貴。
僕らも真似してココナッツを放り投げた。
お礼を言って宿に戻るとマヌエラが焼いたプラタナをくれた。
甘くてサツマイモみたいでとても美味しかった。
18時になると電気がついた。
この村は18時まで電気が使えないのだ。
部屋から昨日の食堂でもらったフルーツを持って来た。
マヌエラに右側のフルーツの食べ方を聞いたらジュースにして飲むと聞いていて、電気が通ったら一緒にミキサーでジュースを作る約束をしていたのだ。
左のはマンゴーなのでそのまま向いたら食べられる。
マヌエラは手際良く皮を剥いてくれて身をミキサーに投入。
液体状になったら砂糖をたーーーっぷり入れて、水で薄めたら出来上がり。
パッションフルーツとマンゴーを足したような味で美味しかった。(マンゴーはマヌエラの娘ちゃんがそのまま食べていたw)
部屋に戻って今日のことを振り返る。
なんだか色々と恵んでもらってしまった。
宿代と水代しかかかっていないのにお腹いっぱいだ。
昨日はなんだか居心地の悪かった村だけど、なんてことはない。
それは彼らの目線に立てていない僕らの問題だった。
昨日は次の街へ行く話や両替のレートが悪いとか言ってただけ。
スペ語は全くわからないけどそれに恐れず積極的に彼らの生活に飛び込んでみればアマゾンみたいな広い心で受け入れてくれるのだ。
満たされた心で冷たい水シャワーを浴びた。
今日は刺されませんように。
そして腹を壊しませんように。
今日はローカルすぎるものを大量に摂取してしまった。
無事で有りますように。
そう祈りながら23時前にベッドに入り込んだ。
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明日からもまだまだアマゾンにある村での暮らしが続きます。
それでは!