アマゾンを選ぶかどうか決断できなくて下を向いた日 エクアドル〜ペルー【世界一周407日目】

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

【世界一周407日目】2024.5.23 エクアドル ヌエボ ロカフエルテ 〜 ペルー パントーハ

気温:22度〜30度くらい

歩数:9,206歩

1ドル=156.30円

1ソル=41円

今日の予定

  • ヌエボ ロカフエルテからペルーのカボ パントーハへ
  • イキトス行きの情報を集める
mosari
イキトス行きのハンモック船を待つか待たないか、大きな決断を迫られた日。

Twitterでブログの更新やリアルタイムに何か呟いてたりします。

@JGC Life!

 

スポンサードリンク

エクアドル最後の朝

7時に起きて昨日ヌエボ ロカフエルテの街で朝食用に買っておいたパンと、キトで買っておいたりんごを食べた。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

パンは4個で1.25ドル(194円)とちょっとだけ高くなった。

まぁもうアマゾンだし、多少高くなるでしょう。

 

8時になったらイミグレーションに向かう。

今いるヌエボ ロカフエルテはエクアドル、この先のパントーハはペルー。

2時間半ボートに乗って川の国境を越えるわけだが、川の途中にイミグレーションがあるわけではなく、それぞれの村にイミグレーションがあるのだ。

ここでエクアドル出国のスタンプをもらい忘れた日には目も当てられ無い。

せっかくボートでパントーハに来たのにまた2時間半かけて戻らないといけない。

 

8時にイミグレーションに向かうとちゃんと営業していた。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

これがイミグレーションの建物。

 

これからどこに向かうのか?

 

などの簡単な質問と顔写真を撮られて無事に出国スタンプゲット。

国境の営業時間はこちら。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

無事にスタンプが手に入ったので宿に戻る。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

この先には港がある。

メインストリートかと思いきやイミグレの建物と運動場くらいしか無いのであった。

めちゃくちゃ小さな村。

 

ヌエボ ロカフエルテでお世話になった宿

さて1泊お世話になった宿のご紹介。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ
  • 施設名:Hostal YURAG WASI
  • 住所:Malecón Velasco Ibarra S/N y Nicolas Torres Nuevo Rocafuerte, 220301 エクアドル
  • チェックイン時間: 不明
  • チェックアウト時間: 不明
  • 部屋タイプ:ダブルルーム
  • エアコン:有り
  • 1泊:25ドル(3,875円)

1泊分25ドル(3,875円)を現金で支払った。

 

立地は港から徒歩3分。

商店を兼ねたレセプションや、食堂も近い。

アマゾンという立地を考えると設備がとてもしっかりしている。

その代わりちょっと高めでキッチンも無い。

まさかのWi-Fi付き。

サクサクだったのは正直驚いた。

 

スポンサードリンク

水回り

部屋の中に専用のシャワー兼トイレが付いていた。

まさかのお湯シャワー。

最初は水かと思ったが水量弱目で出しているとお湯になった。

設備は古いが掃除はよくされていた。

無料でバスタオルも1枚ずつ貸してくれた。

 

部屋回り

夫婦 世界一周 エクアドル コカ ヌエボ ロカフエルテ アマゾン

ダブルベッドにエアコン付き。

リネン類は清潔なように見えた。

Wi-Fiは快適だったが何故かMac bookだけ繋がらなかった・・・

スマホやiPadは繋がったのに・・・

まさかアマゾンまで来てこんな立派な部屋に泊まれるとは思わなかった。

 

総じてアマゾンという立地を考えると設備が充実していて驚くだろう。

この宿の奥にももう1軒さびれたホステルがあったが設備で考えるとこっちの方が良さそう。

奥の方はその分安そうではあるが・・・

多少高いことに目を瞑ればおすすめな宿でした。

ここのおばちゃんにお願いして我々はパントーハ行きの船を探しました。

 

スポンサードリンク

いざペルーへ

宿をチェックアウトしてウィルソンの家に向かう。

 

準備してるからちょっと待ってね。

 

たぶんウィルソンの奥さんがそう出迎えてくれた。

壮大なナポ川を眺めながら待つ。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

この先はあのアマゾン川に繋がっている。

つまりこれはアマゾン川の支流ということ。

ここからも船を乗り継いでアマゾン川を目指すんだ。

そう思うとワクワクが止まらない。

 

9時前に2人やって来た。

 

私たちはウィルソンに頼まれてあなたをパントーハに連れて行く。さぁ行こう。

 

そうか、ウィルソンじゃないのか。

彼らに促されるままに小舟に乗り込む。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

このルートは公共交通機関が無い。

そのため宿の人にウィルソンを紹介してもらってパントーハ行きのボートをチャーターした。

 

パントーハ行きの誰かとシェアできればよかったが昨日の到着時間から考えるとそれは難しかった。

1人30ドルで計60ドル(9,379円)となかなかのお値段。

それでも最初に相談した時に提示された額が110ドルだったことを考えると仕方ない。

mosari
後日パントーハの村で出会った旅人によると1人20ドルが相場らしいです。

 

ヌエボ ロカフエルテ→カボ パントーハ

60ドル 2時間半→1時間 個人手配

そんなわけで貸切である。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

目指せアマゾーン!!

 

9時過ぎにボートはペルーを目指して走り出した。

大きな川幅を持つナポ川を駆け抜けるボート。

密林に囲まれ空と川しか無い世界を疾走する。

アマゾン川を目指してると思うと本当に楽しすぎる。

リアルジャングルクルーズだ。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

が、ふととあることに気づいた。

 

あっ、そういえば乗る前に60ドルでいいか確認し忘れたね。

そっか。ウィルソンじゃないし失敗したね・・・

 

個人手配の口頭約束にも関わらず、さらにお願いしたウィルソン本人でも無い。

全然違う金額を言われる可能性は無くは無い。

疑いたくは無いが残念ながら観光客を相手にボッタくってくる人が多いのも事実なのだ。

1年以上旅しているってのに自分のうかつさに腹が立った。

 

でも「この小船で国境を越えるぞ!」、

なんてシチュエーションになったら誰だって頭の中はお花畑になったって仕方ない。

だって本当にこんな国境越え初めてだもん。

 

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

船はあっという間にペルー側へ。

 

あ、ペルーに入ったよ!

うそ!もう?どこで?!

そのへんw

 

川の途中に国境が引かれているので全くわからないが地図上では超えていた。

 

あ!でもまたエクアドルに入ったよ!

なんで?!

 

川の間を複雑に国境が引かれているせいでボートは二つの国を入ったり出たりを繰り返しながらパントーハを目指した。

 

ここで船首にいる兄ちゃんにとあるお願いを試みた。

このルートを教えてくれた成塚ファミリーは途中で国立公園に寄ってもらい、川イルカやピラニア釣り、ジャングル探検などをさせてもらったそうだ。

我々もぜひ!と思い交渉を試みた。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

Azu交渉中

・・・

・・

行くのはできるけど25ドルはかかると思う。

 

有料(;´`)

この先の予定が見えないので手持ちのドルは節約しないといけない。

元々このボートの値段も40ドルで見込んでいたのですでに予算を超えている。

残念ながら国立公園探検は諦めた。

 

恐らく我々は個人のチャーターなので有料、最初宿から提示されていたツアー会社の船に乗れば可能だったと思われる。

でもそのために日曜日まで3日間待つのはきつかった・・・

宿代が25ドルだからね。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

そしてボートはあっという間にパントーハの街へ辿り着いた。

あれ?2時間半では?と思ったが1時間で到着。

成塚ファミリーから聞いたのは国立公園に立ち寄る時間も含めてだったのか。

そう考えると1時間で60ドルはちょっと高い気がするな。

超観光地のガラパゴスのフェリーの半分の時間で同じ値段か。

まぁ貸切ってのはあるけど。

 

まぁなんにせよパントーハまで辿り着いた。

これで後は貨物船(ハンモック船)に乗れば目的地である陸の孤島イキトスにいけるはずだ。

このイキトスの街は陸路で辿り着けない最大の都市と言われている。

飛行機で行くのが一般的だがこうして船を乗り継いで行くことも可能ななんともロマン溢れる街なのである。

 

船を降りて60ドルを渡す。

頼む、素直に受け取ってくれ。

 

グラシアス。

 

そう言って彼はお金を受け取ってくれた。

よかった(;´`)

疑ってごめんよ。

これもエジプトのせいだ。

あいつらマジで観光客のこと舐めてるからなぁ。

 

スポンサードリンク

カボ パントーハの街

船から降りるとそこは草だらけの岸だった。

朝雨が降ったのか少し濡れていた。

キャリーケースが引けないので荷物を抱えてそばにある階段を目指す。

 

ずるっ。

幸い転ばなかったけれど、泥で滑る。

 

Azu、ここ滑るよ。気をつけて!

わかった!って、わあああ!

 

言ってる側から転倒するAzu。

怪我は無くて一安心だったけれど、手や膝やキャリーケースが泥まみれになってしまった。

うーん、こういっちゃなんだけどアマゾンっぽくなって来たな。

 

階段をひぃひぃ言いながら上がると小さなパントーハのメインストリートらしき通りがあった。

外国人など皆無な雰囲気ではあるが、別に珍しがられる様子も無い。

大抵観光客が来ないような場所だと皆興味津々に話しかけて来てくれたりするものだが、あまり歓迎されているような感じではなかった。

若干の違和感を感じつつ、まずは入国スタンプをもらわないといけない。

その辺で座っておしゃべりしている村人に話しかける。

 

オラー!スタンプが欲しいよ。

まずはそこの建物に行くんだ。その後にイミグレーションに行けばいい。

ん?イミグレーションは後なの?

そうだ。

 

スペイン語なので何を言ってるか全然わからないのだが、とりあえずイミグレーションよりもすぐそばにあるこの建物に行かねばならないらしい。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

え?イミグレじゃないのにここが先なの?

そうだそうだ!

 

そんなやりとりをしている時の写真だと思われる 笑

 

スタンプよりも先にすることなんてあるのかな?

不思議に思いつつその建物に入る。

 

建物の中には1人の女性がいて、奥に通路に沿って何個もドアが見えた。

個室に入って荷物検査でもあるのだろうか?

彼女に促されるまま個室に入るとそこにはなんと・・・

・・・

・・

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

ベッドがあったw

 

つまりただのホステルだった。

なるほど、まずは宿にチェックインしろということか。

そんなことあるかな?と思いつつ、とりあえず1泊することにした。

 

船がいつ来るかわからないからね。

値段は25ドル(3,907円)とヌエボ ロカフエルテと同じ。

たけぇなぁと思っていたらペルーに入っていたので通貨がドルからソルに変わっていた。

25ソルは1,025円。やっす。

 

荷物を置いたらスタンプを手に入れつつ、情報収集しなければいけない。

 

いつ船が来るのか。

 

我々の予算と日数のうちに船が出るのか、それはコカの街を出てからずっと不安だったこと。

我々は元々このパントーハには4泊できる想定で試算していた。

でもコカの街を1日前倒しで出発したので5泊できる。

それならまぁなんとかなるかなと思っていた。

貨物船ってことはこの陸の孤島のこのパントーハ村に物資を運ぶ役割を担っているはず。

1週間に1本くらいの頻度であると思ってはいる。

そんな訳で部屋を出て聞き込みだ!

 

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

これがパントーハ村のメインストリート

まずは宿の前にいたおばちゃん。

 

オラ!イキトスにハンモック船で行きたいよ。船はいつ出るかわかる?

ペルーペルーマチュピチュマチュピチュ マニャーナ。

 

うん?今マニャーナって言ったぞ?

マニャーナって明日って意味だ。

 

マニャーナ?イキトス マニャーナ?!やった!

 

ガッツポーズ。

まさか着いた翌日に出発とはラッキーだ!

1日早く到着して正解だ。

念の為もう一度確認する。

 

明日、イキトス行きのハンモック船が出発するんですね?

違うわ、明日か明後日、イキトスから船が出発する。船が来るのは7日後、出発するのは10日後よ。

・・・はい?

え?明日イキトス行きの船が出発するんじゃ無くて、明日イキトスから出発するの?

そうよ。

なななな、なんだってー!

 

10日も待てない。お金も足りるかわからない。

一気に暗雲が立ち込めてきた。

ま、まぁこのおばさんが正しい情報を知ってるとは限らないからね。

村を回ってホストのマヌエラ、両替商のロドリゴ、商店のエリナにも聞いてみた。

答えは、

 

船は明後日イキトスを出発する、船が到着するのは7日後、船が出発するのは10日後。

 

皆が似たようなことを言った。

今日が木曜日で船が出るのは来週の日曜日だという。

そしてもう一つ。

 

スピードボートが明日出る。それなら二日でイキトスに辿り着ける。

それで行くのがベターだ。

 

とも。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

上の写真の右側にあるのがスピードボート。

スピードボートは月曜と金曜に出ているらしい。

運賃は270ソルだけど、途中のサンタ・クロティルダ(Santa Clotilde)という村で1泊する分の宿代20ソルと、船を乗り継ぐ間のモータータクシー代の10ソルが別途かかるので合計300ソル(12,300円)かかるそうだ。

 

しかもアマゾン川との合流地点には船では行かず、手前のナポ川とアマゾン川に挟まれたマサン(Mazán)という村で下船。

モータータクシーでショートカットしてアマゾン川の別の船に乗り継ぐそうだ。

2日間スピードボートに揺られ続けるだけになり、アマゾン川との合流地点も見れない。

それは求めていたものではなかった。

 

しかしハンモック船が来るのは10日後。

それは予定の倍の日数だった。

 

もしかして船が来るのは月に2回?

そうだ。

 

1週間に1回程度と思っていたが月に2回とは・・・

見込みが外れてしまった。

 

15日間隔だとすると10日後ってのは悪い方の数字を引いてしまったことになる。

せっかくガラパゴスを削ってまで早めにここに来たんだけどな。

もちろんいつ出発なのかわからない以上仕方の無いことだがどうしても急いで来たことが悔やまれる。

 

って言うか10日も待てないよ・・・

 

どうしていいかわからないまま坂を登ったところにあるイミグレーションに向かった。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

 

ペルーは初めてか?

職業は?

目的は?

君たちは結婚してるのか?

この後はどこに行くんだ?

ペルーにはどれくらい滞在するんだ?

 

久しぶりに質問祭りだった。

後になって思ったらこの国境を使う人など極めて少ないのだろう。

つまり審査員も暇なのである。

たまに来る人間との会話を楽しんでいるのだろう。

簡単な質問もスペイン語なので実に難しい(;´`)

 

とりあえずスタンプはもらえたのでペルーには無事に入国。

 

再び宿に戻ってどうするか考えなければ。

国境の建物はちょっとだけ坂の上にあるのでナポ川が見えた。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

ここは風が通って気持ちが良い。

 

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

坂を降りてメインストリートへ。

雑貨屋さんの壁に「CABO PANTOJA」の文字があった。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

 

ペルーのプチ情報

さて突然ですが45ヶ国目のペルーに入国したのでプチ情報。

  • 建国:1821年(スペインから)
  • 首都:リマ
  • 公用語:スペイン語
  • 面積:1,285,220㎢(19位)
  • 人口:3,297万人(39位)
  • 通貨:ソル

面積は日本の3.4倍とかなり大きめ。

でも人口は日本の1億2,000万人に比べて4分の1しかいない。

国土は余りまくっているが、それもそのはず国を真っ二つに4,000m越えのアンデス山脈が走っているし、この後向かうアマゾンも有している。

 

自然だけでなく世界遺産も多く有る。

南米に来たら必ず見たいものトップ3には入るであろうあのマチュピチュもそのうちの一つだ。

物価も安めで食べ物も美味しいことから旅人たちからの評判もすこぶる良い。

南米の中でもじっくり回りたい国ひとつで我々も少し長めに日程を確保していたが、アマゾンに行くことを決めたのでそれ以外のところがかなり駆け足になってしまうことになってしまったのであった(;´∀`)

 

決断できない

宿に戻って情報を整理する。

今わかっている情報はこれ。

今日は5月23日(木)。

船が出発するのは10日後の6月2日(日)。

イキトスに到着するのは14日後の6月6日(木)。

ただしこれらは全て予定であり確定ではない。

なのでイキトスを脱出するフライトチケットはイキトス到着後に買うつもり。

念の為2日後の6月8日(土)に脱出することにする。

そして1週間後の6月15日(土)にペルーを抜けてボリビアのラパスからコロンビアへの飛行機に乗らねばならない。

これはもう予約済み。

 

問題は時間と金。

 

まずは時間。

10日間待つこと自体はできるかもしれない。

ただしそのためにはこの後急いでラパスに向かわなくてはいけない。

行きたかったワカチナやマチュピチュを削ることになる。

 

アマゾン川のためにあのマチュピチュを削る?

 

さすがにそれは無いだろう。

ペルーに来てマチュピチュを見ないで帰るなんて聞いたことがない。

むしろ南米全体で見てもウユニ塩湖と並ぶ二大巨頭の一つだ。

 

そうなるとスピードボートで明日出ることになる。

ただしそれではわざわざガラパゴスを削り、キトもコカも素通りしてまで来たのが無駄になる。

 

私はなんのためにアンデス山脈超えで吐きまくり、嫌いな船に乗ってここまで来たんだ・・・

 

Azuも納得していない。

スピードボートでイキトスに行くことはできる。

でもそれは我々が求めていたハンモック船では無いのだ。

でもマチュピチュは削れない。

堂々巡りだった。

 

我々が時間がないのは6月15日にボリビアのラパスからコロンビアのボゴタに向かうフライトがあるため。

それには6月3日にはアマゾンを脱出する予定だった。

このままだと5日間滞在が伸びてしまう。

そこで切り札を含めて考えることにした。

・・・

・・

それはこのフライトを5日後にずらすという方法。

ただし南米を出発する6月27日のフライトはずらせない。

ヨーロッパで人に会う約束があるからだ。

つまりフライトを後ろ倒しにすることはそのままコロンビアの滞在時間を削ることになる。

 

ペルーとコロンビアどちらを選ぶか聞かれた多くの旅人はペルーだろう。

だがコロンビアにだって素晴らしい魅力はあるはず。

コロンビアを安易に削ってしまっていいものか。

10日間素晴らしい体験ができるならトレードすることはできるかもしれない。

だがこの10日間はただ滞在するだけで素晴らしい絶景も、貴重な文化遺産が見れるわけではない。

このアマゾンの奥地にある村で待つだけの日々なのである。

 

それなら諦めてペルーとコロンビアを楽しんだ方が有意義なのではないか?

合理的に考えたら絶対にそうするべきだ。

 

我々がとれる方法は2つ

  • ハンモック船を諦めて明日のスピードボートに乗る
  • コロンビアを削って10日間待ってハンモック船に乗る

と言うものだ。

 

続いての問題は金。

明日スピードボートに乗るのであれば金の問題はない。

問題は10日間待つ場合の費用だ。

 

我々の手持ちは380ドル。

ペルーのソルに公定レートで計算すると371ソルなのだが、両替商のロドリゴにレートを聞いたら300だと言う。

流石に酷すぎる。

なんとかならないか交渉して350まで上げてもらった。

それでも6%近い手数料。

最初300を提示してくるあたりあまり信用できる人間では無いのかもしれない。

 

ホストのマヌエラにロドリゴ以外の両替商ががいないか聞いてみるがいないと言うことだった。

そしてマヌエラは、

 

350のレートはここでは普通です。それ以上を望むのは狂っている。

 

そう言って仕事に戻って行った。

Google翻訳だからニュアンスは実際とは違うだろうけれど、なかなかに激しい返答だった。

ここでは350で手を打つ他なさそうだった。

 

こうならないようにコカの街である程度ソルを入手しておくつもりだったが到着は夜だったし、翌日は急ぎで船に乗ることになったので両替商を探す余裕が無かったのだ。

これは1日でも早く着くことを優先したのだから仕方ないのだが、準備不足なのも確かだった。

なので我々はロドリゴレートで1,330ソルが手持ちになる。

 

10日間滞在できるだけの金が無ければそもそもハンモック船に乗ることができない。

金のあるうちにスピードボートで脱出しないとアマゾンのど真ん中で身動きが取れなくなってしまう。

それだけは絶対に避けなければならない。

 

1日に必要な費用を試算してみる。

  • 宿代:25ソル
  • 朝食代:9ソル
  • 昼飯代:20ソル
  • 夕食代:20ソル
  • 水代:6ソル

ざっくり合計80ソル(3,280円)。

10日間滞在するので800ソルかかる。

 

この他にハンモック船の船代とハンモック自体の費用が必要。

  • 滞在費10日分:800ソル
  • 船代:280ソル
  • ハンモック:90ソル

合計で2人分で1,170ソル(47,970円)。

手持ちから引くと残りは160ソルということになる。

金は足りる。

 

・・・予定通りならば。

ハンモック船はそもそも日程がずれることが多いと聞く。

2日なら待てるがそれ以上だと金が尽きてゲームオーバーだ。

その後はある分だけで船に乗せてもらい、ATMのあるイキトスに着いたら払わせてもらうように交渉しないといけない。

でもそれが成功するかどうかはわからないのだ。

確定でない以上リスクが存在し続けるのは確かなようだった。

せめて金だけでも余裕があればよかった。

コカの街で200ドルキャッシングしていたが余裕を持って300ドルにしておけば(;´`)うぅ

 

日程と金の問題を考えると無難なのはやはり明日スピードボートだろう。

でもこのアマゾンという大地に来てまで無難な方法を取るのか。

 

なんのためにここに来たのか?

 

・・・決断できなかった。

 

いったん昼飯を食べた。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

チキンの煮込みはめちゃくちゃ美味しかった。

これなら滞在する時の食は大丈夫そうだった。

 

食後は少し村を散歩した。

小さな村。

あっという間に回れてしまう。

浅黒い肌をした村人たち。

老人なんか全然いなくて若者たちが商いし、小さな子供達が走り回っている。

こちらから挨拶すれば返してくれるけど、これまで南米で見て来たようなフレンドリーさや陽気さは感じられない。

 

やっぱりどこか違和感を感じながら坂を登ってイミグレーションの近くにやって来ると雨が降り出した。

たまらず建物の下に避難して雨宿り。

2人でどうするかずっと話し合うけど堂々巡り。

性格的には無難な案を取ってしまう。

そうなるとスピードボートに揺れてしまう。

 

でもそれを選択したら”失敗”したような気がして嫌だった。

今朝ボートに乗っている時はあんなに楽しくて仕方なかった。

その思い出まで失敗の2文字で上塗りされてしまうのが怖かった。

 

でもじゃあリスクを取ってまで、ペルーを大急ぎで回ることになり、コロンビアまで削るのが果たして良いことなのだろうか?

アマゾンは失敗したけどその後もペルーとコロンビアを楽しめばいいじゃないか。

そんな考えを何度も何度も繰り返す。

 

mosariはどうしたいの?mosariが来たくてここに来たんだよ。

 

Azuの言う通りだ。

僕が揺れちゃいけない。

気持ちはアマゾンだ。

 

でもこの村で10日間過ごすのはどうなのだろうか?

Wi-Fiはあるにはあるが有料なのでほぼネットがない状態。

調べ物もできない。

本当にただ待つだけの日々。

せめてネットが繋がれば話は別だ。

ブログもかけるし、この後の宿も予約できるし、7月に日本に帰った後のことも調べられる。

ある意味必要な時間と捉えることもできる。

 

でもここではただ待つだけ。

住民からも歓迎されてる感じもしない。

居心地が良いと言えないの引っかかる。

2人で地面に座り、雨が降るアマゾンを眺める。

その先には優雅に流れるナポ川が見えた。

 

でもどうしても決断できない。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

いつのまにか下を向いてしまっていた。

こんなところまで来てるってのに。

・・・

・・

先ほどまで暑かったけど、雨が熱気をどこかに連れ去ってくれていた。

無意識に考えるのをやめてAzuの膝の上に寝転んだ。

 

あ!ずるい、Azuも横になりたいのに。

早い者勝ち。

 

気持ちの良い風が2人を包み込む。

それからは何を話したかよく覚えていない。

なんか昔はよくこうしていたよね、とか、最近こういう時間無かったよね。とかそんな感じだっただろうか。

でもなんだか気持ちが随分と落ち着いたことを覚えている。

 

しばらくして起き上がる。

 

うん、決めた。残ろう。

ただ待つだけってことはこの時間みたいに2人の時間を作れるってことだから。

 

その時間を作れると思えば必要な時間なのかもしれない。

答えはどの国を楽しむとかそういう話じゃなくて、2人の時間を作れる方にした。

 

どうしても旅を続けていると忙しくしてしまうから。

気がつけば雨が止んでいたので2人で宿に戻った。

 

ハンモック船に乗れるのか?

宿に戻ったら2ソル(82円)を持って商店へ。

Wi-Fiチケットを買うためだ。

こんな森の奥にもインターネットに繋ぐ環境があることに驚きを隠せない。

ただし宿には無く商店で1時間2ソルのバウチャーを買って登録が必要。

 

目的はフライトチケットが変更できるかどうか。

そもそも10日待つにはフライトの変更が必須。

流石にマチュピチュは削れない。

我々のフライトはANAのマイルを使ったスターアライアンス世界一周特典航空券である。

なので空きさえあれば無料で日程変更が可能なのだ。

 

バウチャーを買って商店の前で登録。

するとWebサイトを見るくらいなら問題無いくらいの速度が出ていた。

念の為、通信のセキュリティを高めるためにVPNに繋いでからANAのサイトにログイン。

5日後に空きがあるかチェックする。

ここで埋まっていたらこの案はボツだ。

検索結果は・・・

・・・

・・

空席有り!

 

多分大丈夫だろうと思ってはいたが一安心。

なぜならアビアンカ航空は評判が悪く、わざわざ特典航空券なんて取る人はいないからだ。

乗るたびにAzuは文句を言っていたが、人気がないゆえにマイルだと取りやすくもあるのだ。

人気が無くてありがとう、評判が悪くてありがとうアビアンカ。

 

空きがあることがわかったのでいったん終了。

というかWi-Fiが繋がらなくなってしまった。

残りちょっとだからいいけど買ってすぐに繋がらなかったら悲しいぞ・・・

聞けば節約のために電力が止まってるらしい。

なるほどさすがアマゾン。

18時には復活するそうだった。

 

その後は夕食を食べた。

昼と同じ食堂へ。

昼が美味しかったので期待していたが、夕食なのに朝食みたいなメニューが出て来た。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

お米に目玉焼きに揚げプラタナ。

醤油が欲しかったがプラタナと米の塩気で意外と食べれた。

ジュース付きで10ソム(410円)。

 

食堂のおっちゃんが色々と話しかけて来てくれるが全然わからない。

近くにいた若者にお願いしてGoogle翻訳をタイプしてもらって会話を楽しんだ。

この村のおじさんとおばさんはスマホをタイプするのがめちゃくちゃ苦手。

タイプしてもらうと恐ろしく時間がかかるし、誤字があるのだろう、翻訳がまともに機能しないことも多々ある。

船の情報を聞き出すのもめちゃくちゃ大変だった。

 

その点若者はサッと打ってくれる。

このアマゾンの小さな村にもスマホが普及しているのだから驚きである。

 

若者は軍人だった。

一緒に写真撮ろうぜって言われてようやく村人との距離が近づいた気がして嬉しかった。

きっともっと自分から村に飛び込んでいかないときっといけないんだろうな。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

敬礼!

 

お会計を済ませると、

これでジュースを作ったのよ。

そう言って見たこともないフルーツをくれた。

 

食後は再び商店に向かうと電気が復旧していた。

2ソル払ってバウチャーを再び購入。

今度はANAに電話するためだ。

 

スターアライアンス世界一周特典航空券の変更はWebからできず電話する必要がある。

これがまたやっかいでANAの問い合わせはいつだって大混雑。

Webサイトを見ると待ち時間の目安は1時間以上と書いてある。

 

一方でこのバウチャーは1時間しか期限が無い。

つまり1時間待つことは不可能で、通話終了までに1時間以内に納めないといけない。

そこで裏技を使うことにした。

それは北米のANAの問い合わせ番号に電話をかけるというもの。

北米の窓口は日本ほど混雑していないのだ。

いつものSkypeで通話をかける。

国際通話もSkypeなら格安で通話可能なのだ。

 

まぁ当然すぐには繋がらないので待つ。

やりとりを考えると45分までに繋がらなかったら諦めようと思っていた。

他愛の無い話をしながら繋がるのを待つ。

 

大変お待たせしました。

 

通話は20分ほどで繋がった。

 

あ、ANAのマイルを使ったスターアライアンス世界一周特典航空券の日程変更をしたいんです。

かしこまりました。どの便ですか?

6月15日のラパス→ボゴタを20日に変えて欲しいです。

・・・空席がありましたので変更させていただきます。

 

無事に変更できそうだった。

が、諸税の再計算が必要になるので前回支払い分よりも低いか同じ場合はそのまま変更手続き終了。

もし追加の支払いが必要になった場合は2日後らへんに折り返しがあるらしい。

 

けどSkypeなので折り返しの番号がないし、なんならアマゾンの奥地なので普段からネット無いんですーー!ってことで3日後にメールをチェックして、e チケットが届いていたらそれでOK。

もし届いてなかったらこちらから電話することになった。

まぁ燃油サーチャージが1月発券時よりも下がっているので上回ることはまず無いだろう。

普段から燃油サーチャージの動向をチェックしているのでこの点は冷静に対処できた。

 

ふぅ、とりあえず変更はできそうだわ。

じゃあこれで腹をくくって10日間待ちましょう。

 

こうしてアマゾンにある何も無い小さな村で10日間の滞在が決定した。

いったいどうなることやら。

頭上には満月が薄い雲の合間で輝いていた。

夫婦 世界一周 ペルー アマゾン ハンモック船 イキトス パントーハ

こんな密林の中に村があって人が生きてるんだもんな。

すごい世界だよ。

夜は冷たい水シャワーを浴びたらすぐに眠くなった。

まだ22時なのにひどく疲れていた。

今日は考えすぎた。

 

■Instagramはこちら

フォローするとazuとmosariが喜びます。

ブログでは伝えきれない動画などもあるので合わせてぜひ。

ストーリー欄を要チェック!

フォローといいね、コメントお気軽に。

https://instagram.com/jgclife.globe_trotting

 

明日から何もしない日々が始まります。

それでは!



スポンサーリンク

この記事が気に入ったらシェアいただけると嬉しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

名前:mosari
年齢:30代アラフォー
性別:男性

2023年4月2日から夫婦の夢だった世界一周の旅に出ました。

小学校の同級生夫婦のポンコツ世界一周旅で世界の絶景、地球の美しさ、多種多様な文化を見てきます。 現在は3ヶ月のフィリピンでの語学留学を終えて、世界を巡ってます。

旅のInstagramはこちら!フォローすると喜びます。
ブログでは伝わらない雰囲気などストーリーを要チェック!

jgclife.globe_trotting