カミーノ35日目 晴天のち心は曇りからの晴れ スペイン【世界一周526日目】

【世界一周526日目】2024.10.5 6 スペイン

残り110.0km

Tbarbadelo→Portomarín

歩行距離22.0km

気温:13度〜21度

歩数:28,324歩

1ユーロ=163.25円

mosari
雨予報を跳ね返した晴天なのに心は…

スポンサードリンク

謝るのは大事

夜中ふと目が覚めた。

体勢を変えようと寝返りを打つと、

ズキン!

左膝に激痛が走った。

なんだこの痛み。

最近歩いているとずっと左膝が痛いのだが歩き終われば徐々に落ち着いていた。

寝ている間にも痛みがあったらとても明日歩けない。

ヤバいヤバい…

焦ると眠気も吹き飛んでしまった。

膝を摩りながら眠気が来るまで昨日書けなかったブログを書いた。

5時45分にアラームで起きる。

このアルベルゲは宿泊部屋が別棟になっていて、外から直接部屋にアクセスするタイプ。

なので共有スペースがない。

そのためバーがオープンする6時に合わせて起きた。

まだみんな寝ているのでこっそり朝食を持って6時になったらバーへ。

カフェ コン レチェとお湯を頼んで持っていた食料を食べた。

生ハムは量り売りのいいやつだけどチーズが強すぎてあまり生ハムを感じなかった。

ハムとチーズのバランスが難しいのだよな。

食べ終わったら食器を戻して「グラシアス!(ありがとう)」とお礼を言う。

が、反応無し。

注文した時も、お金を払った時もこちらをろくに見ずにロボットのように業務的に対応してくれるだけ。

これまでこんなことはほとんど無かった。

思えば昨日夕食食べてる時もそんな感じだった。(酔っ払ってたからあまり気にならなかったが)

なんともこれからサンティアゴに向けて不安になる対応だ。

部屋に戻ると何人か起きていたが、何人かはまだ寝ていた。

静かにパッキングしていると、

チャラララ〜

誰かのスマホが鳴り出した。

全く止む気配が無いのでアラームだろう。

気づいたら消すはずなので犯人は今トイレに入っているアジア系の女性のものだろう。

この音にはたまらず下のベッドで寝ていたフランスマダムも起きて来た。

それでも主はトイレにいるので音は鳴り止まない。

数分後にトイレから主が出てくるとフランスマダムは「スマホが鳴ってるわよ」と指摘した。

すると主は何食わぬ顔で音を止めるとまた支度し始めた。

おぉ、謝罪無しか。

悪いと思ってないのか、謝る気が無いのかわからないが、迷惑をかけた時は謝るのは大事だよな。

自分も気をつけないと。

終わりの始まり

バーのオープンを待ってから食べ始めたので出発は少し遅めの7時20分。

この日の歩き出しは幻想的だった。

不安だった天気、ちょっとだけ小雨が降っている。

にも関わらず空には星空が広がっていた。

身体に霧雨のようなミストを感じながら星空を眺めながら歩く。

サリア以降はピルグリムも増えると聞いていたがそんなに多くも無い。

ほとんどいつもと変わらず静かな夜明け前の道を楽しむことができた。

サリア以降は小さな街が非常に多くなる。

1km毎に何個も続くようなこともある。

街の看板も無いので自分が今どこにいるかわからないのであった。

ここはどこ?

暗闇の中いくつかの街を抜けた。

途中ヘッドライト無しに歩くグループを見かけた。

恐らくサリアスタートのピルグリムだろう。

今日がスタート日なので気力も体力も十分なのが伝わって来た。

少しだけ明るくなって来た頃に雨が強くなって来た。

すぐに止むかと思ったが強まるばかり。

乾かすのが面倒なので出来れば着たく無かったがポンチョを着ることにした。

またもや黄色ぴちょん君の登場である。

もっと強くならないと良いなぁ…

って思ってたらまさかのー!

青空!!

嬉しいけどせっかくポンチョ着たのに(;´∀`)

乾かすのが面倒。

でもやっぱり青空だとうれしー!

緩やかな登りと降りを繰り返しながら進んでいく。

幸い膝の痛みは収まっており、いつもの痛みのレベルなのでとりあえず歩ける。

今日は短めの距離なので助かった。

振り返ると太陽も雲の合間から見えていた。

今日はこのまま晴れてくれると良いのだが…

雨のせいで道は悪くなったけど、その分光を反射して美しくもなったのでヨシとしよう。

雨上がりっていいですよね。

通りがかった街でカフェが営業しているのを見てAzuが入ろうと言った。

いいけど早くない?

2時間経ってるよ?

マジか。

体力的には1時間くらいしか歩いていないと思っていたので驚いた。

2時間歩いてるのなら休憩しても良いだろう。

頼んだのはカフェ コン レチェにティー、そして10日連続のトルティージャ。

さて今日のトルティージャのお味は〜、

い、イマイチ(;´∀`)

ポテトは多分冷凍のフライドポテト、そして味も塩気が足りない。

これで4ユーロ(640円)。

た、高い。

飲み物を出すと7ユーロ(1,120円)。

うーん、ツーリスティック(;´∀`)

これまでこのサイズのトルティージャだったら2.5ユーロもあれば食べれたんだけどなぁ。

4ユーロでこれはなかなか。

カフェはちょっとイケてないが、少し良いものも見れた。

それは隣のテーブルに座ったスペイン人の家族。

お父さんと子供3人の4人で今日から歩き始めたみたいだ。

子供と言っても高校生か大学生くらい。

お父さんが注文をしに建物の中に入っていくと、子供の1人も付いていった。

数分後に子供がトレーにみんなの飲み物を乗せて戻ってきた。

普通に暮らしていたら珍しくもないワンシーンなんだけど、これまでの巡礼路では見られなかった光景。

なかなか一緒にもう出かけないような年齢の子供達と父親が一緒になって5日間歩こうっていうのがなんだかとても愛おしく思えた。

男旅。

暖かい気持ちになっていると昨日出会った日本人の男性もやって来た。

彼は晴れてるうちに距離を稼ぐと言って引き続き歩いて行った。

初海外最後まで楽しんで!

また世界のどこかで会いましょう。

そう言ってお別れをした。

なんだか久しぶりにこのセリフ言ったな。

最近は、

また道の上で会いましょう。

ってカミーノ仕様だったからなぁ。

彼は今日我々の先の街に行くからもうカミーノ中に会うことは無いはず。

それぞれのペースがあるから仕方ないね(;´∀`)

休憩の最中も雨は降らずにいてくれたのでそのままポンチョを脱いで歩くの再会。

いいね、いいねー!

石垣沿いってワクワク。

きもちいー!

そしてついにソレが現れた。

ソレはいつも僕らを導いてくれていたモホン。

だがこのモホンは少し特別な意味を持っている。

石碑にはkm.100.000の文字。

そう、ゴールであるサンティアゴ デ コンポステーラまで残り100kmを切ったのである。

歩き始める前は途方も無く遠くに見えたサンティアゴ。

その距離実に766km。

それがついに!ついに残り100kmを切ったのだ。

小さな1歩を1ヶ月間繰り返し続けてここまで来たのだ。

自転車でフランス人の道を走っているオーストリアのグループのおじさんが写真を撮ってくれた。

2人とも660kmも歩いて来たとは思えないくらいいい笑顔だ。

当然次のモホンは99km。

ついに二桁だ。

今日を入れて後5日歩けばゴールだ。

先ほど写真を撮ってくれた自転車グループの最後尾が見えた。

ちょっとした小川を超えなくてはいけない場所で苦戦されていた。

自転車は好きだけどこんな道は走りたく無いな(;´∀`)

道も天気もとても良い。

でも気分は晴れなかった。

それを感じ取ったAzuが聞いてきた。

残り100kmを切ってどう?

寂しい。

即答だった。

ゴールに向かっているというワクワク感なんかよりももうすぐ終わってしまうことが寂しかった。

毎日30日以上続けてきた巡礼の旅がもうすぐ終わってしまう。

それはとても寂しく感じた。

不思議だな。

ゴールであるサンティアゴを目指していたはずなのに、ゴールが近づくのが嫌だなんて。

ゴールしたらこんな坂道も登る必要は無いのだ。

カフェで休憩していた自転車グループが追い越していく。

今どき車も自転車も使わずに己の身体だけでここまで歩いて来た。

それはとても楽しかったが辛い時も当然あった。

でもそれでも歩くのを辞めたくないと思っている自分がいてなんとも不思議な気分だった。

このどこまでも続いているかと思われる道にも終わりがある。

サリア以降は人が多くなると聞いていたけどそんな事は全然無くて巡礼路は今日も静かに我々を受け入れてくれていた。

バックパックを買ったのが2ヶ月前、運動習慣の無いアラフォー2人。

最初は歩けるか不安でいっぱいだった。

でもここまで来たんだな。

歩くとやっぱり痛む左膝が心配だけど、頼むからこのまま持ってくれ。

スカッとした青空とは裏腹に寂しい気持ちで歩いていると分かれ道にやって来た。

立ち止まっていると後ろから追いついて来たお姉さんがどっちの道を行ってもすぐに合流するから好きな方で大丈夫だと教えてくれた。

それならばと迷わず「Histrico」と書かれた方をチョイス。

多分昔からある道ということだろう。

少し進むとまぁびっくり。

石垣に囲まれた路地みたいな道を下っていく。

でも足元も大きな岩がゴロゴロしていてめちゃくちゃ歩きにくい。

こりゃ先ほどの分岐は迂回路ってことか。

見た目は良いけど膝には悪い(;´∀`)

ゆっくりと進んでいく。

無事に下に着くと今日の目的地であるPortomarínの街が見えた。

LIBERTY BELLをAzuと2人で一緒に鳴らすと、

カーーーーン!!

と、甲高い音が鳴り響いた。

ハートの形をしてるからラブっぽい意味かと思ったら自由って意味らしい(LIBERTY)。

長い橋を渡ってPortomarín街に入る。

久しぶりに幅の広い川を見た気がする。

柵が思ったよりも低くて僕の息子がヒュッ!っとなっていたのは内緒だ。

橋を渡ると階段があって、その先に門があった。

後ろを振り返ると太陽が輝いていた。

これはチャンスだ。

…洗濯の!!

雨だと洗濯物が乾かず面倒すぎるのだがこの日差しなら乾くかもしれない。

急いで予約しているアルベルゲへ。

どうやらこの街は観光地のようで大型バスも止まっていた。

広場に出ると大きな教会が見えた。

写真を撮っていると入口から見覚えのあるジャケットを着た女性が出て来た。

あー!リズ!!

オー!ヘイ ガイズ!

昨日同じアルベルゲだったから今日も同じかと思ったがリズは今日7km先の街まで行くらしい。

僕らは10日にサンティアゴに着くよ。リズは?

ワーオ、同じよ。

マジかよ!

リズとは初日のOrissonのアルベルゲで出会ったのだ。

出発日も同じで到着日も一緒だなんてミラクルだ!

これは嬉しいニュース。

またの再会を約束をしてお別れ。

やって来たのはAlbergue Ultreia。

1人14ユーロ(2,240円)。

何故か現金で支払ってしまったが、レセプションにカード決済端末があったのでカード可と思われる。

2段ベッドが7台置いてある14人部屋。

一番乗りだったので好きなベッドを選んだ。

Wi-Fiも良好だ。

まずはシャワー。

ホッカホカになったAzuが戻って来たので安心して浴びる。

めちゃくちゃ気持ちの良いシャワーだった。

続いては洗濯。

中庭の洗い場で手洗いしてロープに干した。

日が当たっていてこれなら乾くはず!

でもなんか水がめっちゃ茶色。

アマゾンよりはマシだったが。

洗濯が終わったらまだ昼飯を食べていなかったのでサンドイッチを食べようとしたその時、

…雨だ。

さっきまで晴れていたのにいつの間にか雨雲に覆われていた。

せっかく干した洗濯物を急いで取り込んだ。

といってもオケに戻しただけ。

部屋干しても絶対乾かない。

通り雨だと信じてまずはサンドイッチを食べることにした。

どうせならとコーヒーを淹れようと思って水道の水をレンジでチンしていると、

そういえばさっき水が茶色かったけど飲めるかね?

確かにAzuの言う通りだ。

でもスペインでしかもサンティアゴ目前のこの街で飲めないなんてことあるかな?

念のためオスピタレロに聞いてみると「辞めた方が良い」とのことだった(;´∀`)

近くに飲める水道も無いようでメルカド(商店)に行くように言われた。

残念ながらコーヒーはやめだ。

サンドイッチを食べ終わると雨は止んでくれた。

相変わらず曇り空だが風があるので多少乾くかもしれない。

再度干し直してメルカドへ向かった。

スポンサードリンク

嬉しいニュース

日曜日なのに空いてるか心配だったがメルカドの前から人が出てくるのが見えた。

よかった営業してるぞ。

と、思ったのも束の間、次に出て来たマダムが店のドアに鍵をかけるのが見えた。

時間は15時5分。

まさかの15時から休憩タイムだった(;´∀`)

営業開始は17時かららしい。

仕方ないのでアルベルゲに戻って昨日書けなかったブログを書いたり、同室のアメリカ人の方と少し話をして過ごした。

17時になったら再びメルカドへ。

店の中に入ると、同じ考えのピルグリム達でレジには長蛇の列が出来ていた。

チーズや野菜が店員さんに言わないと取れないシステムだったのだが、この店唯一の店員であるマダムはレジ打ちで大忙し。

客が勝手に取ってはいけないんだけど、サリアから出発した人はそんなシステムを知らずに勝手に持って行ってレジに向かう人が何人もいた。

その度に店員マダムは青果コーナーに戻って来て測りで値段をチェックしてからレジに戻るという超不効率な対応をしていた。

我々は野菜を測りに戻って来たマダムに声をかけて少しずつに野菜とチーズを手に入れた。(あまりに忙しすぎて一度に何個もお願いすると断られたw)

非常に非効率だが今日は日曜日だ。

営業しているのはこの商店くらいなので殺到してしまうのだろう。

営業している事には感謝せねばならない。

店を出たところでAzuが叫んだ。

あーーー!!!

なんと道の先からドイツ人カップルのマールティンとブリジットが歩いてくるでは無いか!

近くにいるとは思ったけどまさか同じ街にいるとは!

しかもしかも!!

僕らも10日にサンティアゴだよ!!

同じ日にゴールだ!!!

やった!

リズに引き続き同じ日に到着する仲間がいてめちゃくちゃ嬉しかった。

何度も再会を繰り返した彼らと同じ日にゴールできるなんて最高だ。

待ってろサンティアゴ!

このニュースでゴールするのに前向きになれた。

終わらせよう、この旅を。

宿に戻ったら僕らの隣のベッドが大変な事になっていた。

なんだこの散らかりようは…

4人とも韓国人。

服も散らかしっぱなしだしスマホやらも充電しっぱなしでどこかに行ってしまっているようだ。

ぬ、盗まれないように気をつけてね。

サリア以降は盗難が増えると聞いてるので我々も気をつけねば。

トマトパスタ!

ガリシア州に入ったら自炊出来ないと聞いていたがなんか毎日ちゃんとキッチンがあるぞ。

これならパスタも使い切れるかもしれないとパスタを買ったのであった。

ラーメンがあればそれで全然良いんだけどね。

夜は共有スペースでブログを書いて過ごした。

明日は24.8kmとちょっと長めなので心配だ。

今日は短かったから膝が少しでも良くなってくれるといいんだけど。

■Instagramはこちら

フォローするとAzuとmosariが喜びます。

ブログでは伝えきれない動画などもあるので合わせてぜひ。

ストーリー欄を要チェック!

フォローといいね、コメントお気軽に。

https://instagram.com/jgclife.globe_trotting

明日は大雨の予報。

とっても心配!

それでは!



スポンサーリンク

この記事が気に入ったらシェアいただけると嬉しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

名前:mosari
年齢:30代アラフォー
性別:男性

2023年4月2日から夫婦の夢だった世界一周の旅に出ました。

小学校の同級生夫婦のポンコツ世界一周旅で世界の絶景、地球の美しさ、多種多様な文化を見てきます。 現在は3ヶ月のフィリピンでの語学留学を終えて、世界を巡ってます。

旅のInstagramはこちら!フォローすると喜びます。
ブログでは伝わらない雰囲気などストーリーを要チェック!

jgclife.globe_trotting