皆さんこんにちは。
世界一周中のJGC Life!のmosariとAzuです。
2024年3月6日〜15日まで上陸有りの南極クルーズに行ってきました。(本来ならばゆっくりパタゴニアを巡っているはずでしたが・・・)
まだまだ南極クルーズについての情報が少ないので今後南極を目指す人たちに伝えておきたいことをまとめてみようと思います。
もちろん皆の大好きなお金の話もね。
普段は1日ごとに書いていますが、今回は長期のツアーなこともあり旅全体をまとめて書きます。
とーーっても高額でしたが、参加したことに一切の後悔無し!
むしろ興味あるなら絶対に行った方が良い!ってくらい最高の思い出になりました。
旅人たちの到達点。
世界の最果て。
原初の海。
それが南極(ANTARCTICA)。
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南極クルーズとは
残念ながら南極へは公共交通機関が無いので、ツアーで行くしか無いのである。
アルゼンチンのウシュアイアという街が南極への玄関口として利用されており、11月〜3月にかけてここから多くのツアーが出ている。
年間を通して実施されていないのは南極の冬は氷によって航海が出来ないため。
南半球なので季節が逆転し、11月〜3月の夏の間、我々は南極を目指すことができると言うわけ。
南極クルーズには大きく2種類ある。
- 上陸するクルーズ
- 上陸しないクルーズ
これはもう全く別物。
上陸するクルーズの場合、100人〜200人程度の船で移動しつつ、1日2回ゾディアックボートと呼ばれる小さなゴムボートで接岸し、まさしく自らの足で上陸する。
当然上陸する方が高いです。圧倒的に。
今回ご紹介するのは上陸する方のクルーズです。
我々はもし南極クルーズに参加するならば絶対に上陸すると決めていた。
南極まで行って上陸しないなんて、ラーメンを麺抜きで食べているようなものだと。
第七の大陸に自らの足で立つ。
それが我々の絶対条件でした。
あまりにも遠い南極
旅人たちにとって憧れの地である南極。
Azuは「南極はお金さえ出せば簡単に行けるね。」なんて言っているけれど、100人が行きたいと思っても実際に行けるのは1人いるかいないかじゃなかろうか。
とにかくハードルが高いのが南極。
日本人にとって3つの壁が立ちはだかり、それらを全てクリアするのは非常に困難なのである。
3つの壁とは、
- 時間
- お金
- 言語
まずは時間。
南極クルーズは短いもので9泊10日〜。
玄関口となるアルゼンチンのウシュアイアまで日本からの直行便はありません。
北米経由で乗り換えるのが王道でしょうか。
日本→アメリカ(カナダ)→ブエノスアイレス(アルゼンチン)→ウシュアイア
少なくとも3回は乗り継ぐ必要があり、最低でも2日はかかる。
適当に調べてみると改めて恐ろしい・・・
当然出発日に間に合わなければ全てが水の泡なので最低でも1日は余裕を持つとなると、前後に3日ずつ必要。(南米の飛行機はよく遅れたりキャンセルされる)
つまり合計16日は必要。
2週間以上の休み。
この時点で多くのサラリーマンは断念せざるを得ません。
夫婦だとしたら2人ともこの日数の休みが同じタイミングで取れるなんてまず不可能でしょう。
アルゼンチンって地球のほぼ裏側ですからね。
そりゃ物理的にもキツいわけです。
続いてはお金。
まずアルゼンチンに行くまでの航空券が高い。
特にコロナ以降はべらぼうに高い。
余裕で30万円以上はします。
そして南極という極地に行くわけですから当然全てが高い。
参考までに日本からツアーを使ったらこんな感じ。
1人375万円。
想像よりも高けぇ(;´∀`)
なお、このクルーズは我々が参加したツアーと運行会社は異なるものの、ほぼ同型艦なので設備や旅程はほぼ同じものです。
2週間程度の旅行にこれだけの金額を払える人はそうそういないでしょう。
金銭的にもキツい。キツすぎるぞ南極。
そして最後に言語。
船の中は全て英語です。
この時点で吐き気を催す人もいるでしょう。
ぶっちゃけ我々も英語はさっぱりですが、これまで旅をしてきた中で英語に対する抵抗感は無くなっていました。
が、実際乗り込んでみると、英語が話せて当たり前の前提で全てが組まれているため、予定変更のアナウンスなどが流れても我々は聞き取れず苦労しました。
参加者の多くはアメリカやカナダ、イギリス、オーストラリアといったネイティブ圏の方々なので我々はまぁ普通の会話すら困難という有様。
食事で他のゲストと相席するケースもありますし、バーやラウンジで話かけられることも多々ありました。
最低限の英語は不可欠。
ただしこの点に関しては他のゲストとのコミュニケーションを捨てて貝のようになっていれば、添乗員付きのツアーを使ってある程度は解決可能ではありますが、やはり高い日本発着のツアーを使わざるを得なくなる。
我々も世界一周に出る前だったら怖くて個人手配はできなかったと思う。
そもそも英語が聞き取れないと安全面でも良く無いですからね。
そんな訳で南極に行ける人なんて極々限られた人だけ。
ハードルが非常に高いのが南極という場所なのである。
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参加しようと思ったきっかけ
そんな南極に何故行こうと思ったのか?
答えはシンプル。
行ってみたかったから。
これ以上の理由は無いんですよね。
もう少しだけ深掘りすると興味を持ったのはネットのニュースで読んだ記事だったと思う。
確かパナソニックかどこかの研究職員が南極探検隊を目指し、会社を辞めて見事その大地に到達した。
なんて記事だった。
実に衝撃的だった。
南極って人が行くことができるのか!すごいぞ!
って。
でも何のスキルも持っていない我々が行くのは無理だろうな。
そう思っていた。
が、調べてみるとあら不思議。
ウシュアイアからツアーで民間人であろうとも南極に行くことができるではありませんか。
でも当時は社会人真っ只中。
先ほどあげた3つの壁により断念せざるを得なかったのだ。
が、気がつけば世界一周するために仕事を辞めていた我々。
時間はある。
英語は喋れないが抵抗感は無い。まぁ何とかなるだろう。(ちなみにかなり苦労した)
高い壁のうち2つは何とかなった。
問題はやはりお金。
決して安く無い金額。いや、むちゃくちゃ高い。
正規価格など100%出せない。
そこで我々が利用したのがLast minutesと呼ばれる割引料金。(詳細は後述)
それでも非常に高価で当初は諦めていたが、浪漫という名の火種は決して消えておらず、最後の最後で大きな炎となって申し込みに至った。
エジプトでピラミッドを見なかったのとはわけが違う。
世界一周中の今で無ければおそらく今後南極に行くことは困難だろうし、行かなかったことを一生後悔するだろう。
この旅の中で100円のコーヒーやアイスを我慢したことが何度あっただろうか?
入場料を惜しんで踵を返したことが何度あっただろうか?
それだけ切り詰めて日々を過ごしていたが、南極だけは大金を払ってでも行かずにはいられなかったのだ。
参加したツアー概要
- 日程:2024年3月6日〜15日(9泊10日)
- クルーズタイプ:上陸有り
- 乗船した船:World Navigator
- 客室タイプ:Horizon(ジュリエットバルコニー)
- 参加者:143名
- 運行会社:ATLAS OCEAN
- ツアー名称:Steward ship ANTARCTICA
- 申し込み代理店:Free Style
- 費用:後述(Last minutes利用)
- 飲食:オールインクルーシブ
- ツアー出発地:ブエノスアイレス
- 出航地:ウシュアイア
- 備考:ブエノスアイレス-ウシュアイア間のチャーター付き
ツアーの概要は上記の通り。
費用的な面を考慮するとやはり日数は最低日数である9泊10日のプラン。
- ブエノスアイレス→ウシュアイア 出航
- ドレーク海峡
- ドレーク海峡
- 南極クルーズ
- 南極クルーズ
- 南極クルーズ
- 南極クルーズ
- ドレーク海峡
- ドレーク海峡
- ウシュアイア着
出発日と到着日を除くと前後の2日間はドレーク海峡を渡るので実質南極にいるのは4日間。
もちろん上陸あり。
南極に行けるならば最安の窓無しの部屋でも構わない。
そう思って探していたものの、結果的にはアルゼンチンにある旅行会社経由で豪華客船に迷い込んでいた乗り込んでいた。
間違っても我々のような英語もろくに喋れないバックパッカーが乗る船では無かった。
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World Navigator
我々の船は2021年に運行を開始したばかりの最新鋭の豪華客船。
船8は階建て、レストランやバー、ゾディアックボート、スパやサウナ、ジャグジーにプールなどの設備を有する。
最新鋭の船らしく各種設備は非常に新しく、とても快適に過ごすことができた。
客室
我々はHoraizonという種別の客室。
1人部屋を除けば最も安いカテゴリーの部屋でしたが、この船は豪華客船。
あまりに豪華でドン引きめちゃくちゃテンション上がりました。
ベッドはダブルにもツインにもできる仕様。
ベッドエリアに加えて、ソファーがあるリビングエリアもあり、ホテルで言うジュニアスイート形式。
最大の特徴がリビングエリアに備え付けられた床から天井までの大きな窓。
通称ジュリエットバルコニー。
恐ろしいことに電動で上半分が開きます。
これがもうほんと最高でした。
顔だけ外に出すことができるので、部屋着のままで南極の空気を顔に感じ、雄大な自然をダイレクトに見ることができる天才的仕様。
上のカテゴリーになるとベランダがついてくるが、寒すぎてベランダに出るにはフル装備する必要が出てくるので、使っている人はほとんど見かけず。
南極という寒冷地においては絶対にジュリエットバルコニーの方が使い勝手が良いのだ。
朝目が覚めたら窓を開けて南極の美しい氷河を見たり、ペンギンが泳いでいる姿を見ることができる。
寝巻きのままでね。
いや、ほんと最高。
これがベランダだったら10秒で中に入るか、フル装備に着替えないといけない。
そんなの朝からしたくないですよね。
部屋には大きなクローゼットやセキュリティボックス。
冷蔵庫も完備。
冷蔵庫の中はミニバーとなっており、ビールやソフトドリンクが入ってます。
このクルーズはオールインクルーシブなのでどれだけ飲んでも追加料金無し!
毎日朝食時と夕食時に清掃が入るのでその際に飲んだドリンクも補充される徹底っぷり。
水もガス有り・無しが同じタイミングで十分な量が補充されます。
部屋にはケトルとネスプレッソマシーンがあるのでお茶やコーヒーを楽しむことも可能。(バーもルームサービスもあるので使わなかったけど)
水回りも最強。
ホテルと遜色無い豪華な装飾。
シャワーはハンドシャワーの他、レインシャワー。
そして全身を圧倒的な水量で包み込むジェット機能まで・・・!
椅子もあるのでまじでゆっくりと温まることができました。
お湯も2秒で熱々が出てくる。
アメニティーはロクシタン。
香り良し。
当然バスローブもあり。
使用したタオル類は清掃時に1日2回交換されるという贅沢っぷり。
あまりに部屋が快適で外に出なくても余裕で過ごせちゃいます・・・
大型テレビも付いており、英語のニュースや、今どこにいるのか、今日の予定やルームサービスのメニューなんかの確認が可能。
地味に嬉しかったのが双眼鏡。
これも無料で貸してもらえるのは素敵すぎる。
ほんと素敵なジュリエッタバルコニーでした。
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Porto(レストラン)
4階にあるこの船唯一のレストラン。
朝食、昼食はビュッフェ。夕食はビュッフェとコースが1日ごとに入れ替わった。
席は自由で服装もカジュアルでOK。
ドレスや襟付きシャツなど不要。(ジャケットでビシッとしている人はいるにはいる)
食事はどれも美味しく、コース料理は見た目にもこだわりを感じた。
参考にとある1日のアラカルト。
まずはスターター。
オニオンスープ。
ビールもワインもいくらでも飲み放題。
フレイム サーモン。(スターターを2個お願いした)
メインは真鯛のグリル。
デザートはオレンジのクレープシュゼットにコーヒー。
追加でアイスクリームもお願いした。
アイスクリームは日替わりで4種類が用意されており好きなだけ食べることができた。
幸せが過ぎる。
そしてスタッフもよく周りを見ているし、気が利く。
我々のために片言の日本語を使ってくれる人も多かった。
日々レパートリーが増えていたので頑張って覚えてくれたのだろう。
窓際で流氷や氷山を見ながらの食事は本当に特別なものとなった。
Atlasラウンジ
4階のフロント側にあるラウンジ。
バーが併設されているのでアルコールやコーヒー、お茶、ソフトドリンクなどを楽しみながらくつろぐことが可能。
ゾディアックボートに乗る前の集合場所でもあるため、頻繁に訪れた。
Domeラウンジ
7階にあるパノラマビューのラウンジ。
外の景色を見ながらくつろぐことが可能。
こちらもAtlasラウンジ同様に各種ドリンクをオーダーすることができる。
日中はゆっくりとした時間を過ごすことが可能だし、夜はキャバレーやダンスパーティーが日々繰り広げられていた。
多くのゲストはここで過ごしているようだった。
大人の社交場と言った雰囲気で多くのコミュニケーションが発生していた。
我々は怖くて夜は近づかなかった(;´∀`)
でも他のゲスト達は優しいから誘ってくれるんだけどね。
キャバレー行きましょう!
ってね。
Paula’s Pantry
4階の中央部にあり、コーヒーや紅茶、軽食を楽しむことが可能。
我々も食後にここに寄って飲み物を頼んだり、小腹が減った時にはサンドイッチやベーグル、クッキー、スムージーなどをいただいた。
Retail(SHOP)
売店。
ペンギンのぬいぐるみやポストカードなどのお土産類や、防水グローブやサーマルインナー、ダウンジャケットなどの装備を購入することが可能。
我々もマグネットとポストカードを購入した。
シアター
映画館。
オリエンテーションやセミナーなど、映像を流す時はここに集まって視聴していた。
だがここの映像は部屋のテレビでも見ることができるので後半は部屋で聞いていた。実に便利だ。
ムキムキのおっさん達は空き時間にここのステージ上に集まって筋トレをしていた。
メディカルセンター
何か体調を崩した時は医師に相談ができる。
Azuがドレーク海峡の洗礼を受けた際はここで酔い止めパッチを貼ってもらった。
1パッチで3日間有効のものが2枚入りだった。
お値段は33.8ドル(5,030円)。
マッドルーム
3階にあるいわゆるロッカールーム。
ゾディアックボートに乗る前にここで防水ジャケットとライフジャケットを着込み、長靴に履き替える。
音楽が鳴り響き、皆ノリノリで着替えて船に乗り込んで行った。
戻ってきた際は暖かいおしぼりと飲み物で出迎えてくれる。
ジム
長いクルーズでの運動不足を解消するための場所。
南極の海を見ながらのワークアウトは贅沢そのもの。
我々は利用せず。
プール/ジャグジー
豪華客船の象徴。
朝8時〜夜の8時まで楽しむことが可能。
長いホステル生活でバスタブに恋焦がれていた我々が一番喜んだのはこのジャグジーかもしれない。
アクティビティの後に冷えた身体を温めつつ、ビールやコーラを飲むのは至福。
ジャグジーは狭いので相席している他のゲストと会話を楽しんだ。
SeeSpa/Sauna
ロクシタンのスパは有料。
我々は利用せず。
サウナは南極の海を見ながらロウリュを楽しむことができる。
残念ながら外気浴は無し。
ここで飲むコーラも美味かった。
まぁメガネ外すと何も見えないんですけどね。
ジョギングトラック
8階にあるランニングスペース。
人のいない朝方に走るとめちゃくちゃ気持ちいいのだが、寒すぎるのが難点。
風が強すぎて向かい風だと全然進まない。
ランドリーサービス
Tシャツが翌日仕上げで3ドルって感じ、ジャケットでも7ドルほど。
大きな袋に入るだけ入れて40ドルというサービスも。
我々は毎日手洗い。
客室内は乾燥しているので翌朝にはばっちり乾燥。
これらの豪華すぎる設備によって10日間の旅の間、何一つ不自由無く過ごすことができた。
すごいぞWorld Navigator!
ゾディアッククルーズ(上陸)について
ドレーク海峡を抜けた後は1日2回小型のゴムボート(ゾディアック船)に乗って付近の海を散策したり、上陸することが可能。
ただしどこに行くか、上陸するかただのクルーズになるかは前日の夜に発表があり、当日の天候によって最終決定される。
これが有るか無いかで南極クルーズの満足度は大きく変わってくるだろう。
船の上から見る南極も美しいが、実際に自分の足で南極に降り立ちたいし、野生動物を直近で眺めることもできる。
海抜0mから見上げる南極の山は美しく壮大で、自分の足で南極の氷を踏み締めるのはなんとも言えない感動があった。
一度に上陸できるのは100人までと決まっているので我々は4つのグループに分けられて、2グループずつ上陸を楽しんだ。
一度の上陸はだいたい1時間ほど。
これが午前と午後で1日2回ある。
あまりに美しく、本当に言葉も出なかった。
ボートには一度に6人〜8人にガイドが乗り込む。
上陸すれば可愛らしいペンギンが出迎えてくれる。
ジェンツーペンギンは好奇心旺盛なのですぐに近づいてくる。
可愛過ぎるのである。。。
日々の過ごし方
さて、ここからは我々が日々どのように過ごしていたかダイジェスト的に紹介したいと思います。
が、10日間もあるので簡単に・・・
まとめたつもりが全く簡単じゃなくなってしまいましたごめんなさい。
ちょっと長いですがどんな風に過ごしていたのか気になる方はチェックして見てください。
旅行代理店
我々はアルゼンチンにある旅行代理店にメールでやり取りして申し込みました。
前者は大手っぽかったのでとりあえず聞いてみたって感じです。
メールの返信は1日1回程度なのでレスポンスはあまり良く無かったですが、返信内容自体はとても丁寧。
急ぎの場合はWhat’sUpで連絡すれば多分早いです。
後者はレスポンスがめっちゃ早く、夜でも返信くれました。
同じツアーがプライベートセールで1,000ドル近く(15万円!!)安くなってたのでこっちで申し込みました。
なお、こっちは申し込み時にギフト有り。
- ニット帽
- ネックバフ
- 動物ガイドブック
また、手袋と防水パンツも無料でレンタル可能。
オフィスに訪れて受け取りましたがとても綺麗なオフィスで儲かっているようでした。
我々は乗船前に時間があったのでWifiを繋がせてもらってめっちゃくつろいでました。
このニット帽を被っている人を何人か船内でも見かけたので間違いのない会社の一つと思われる。
Googleのレビューが148件付いてて星5って凄すぎる。
申し込み費用
さて、ここで皆さんが一番知りたい費用について。
日本から込み込みツアーで申し込むと375万円でしたね。
現地で申し込むと当然安くなります。
が、我々が申し込んだのは豪華客船。
Horizonタイプの価格は14,997ドルでした。
今は空前絶後の円安のタイミング。
1ドル=150円とすると1人分で約225万円です。2人だと450万円。
全然安く無い。
当然こんな値段で購入することは出来ません。
我々はLast minutesを使って購入しました。
Last minutesとは申し込み締め切り直前に売り出される「売れ残り、またはキャンセルされたキャビンの特別販売枠」です。
運行会社としても空席のまま出航するよりは安く売ってでも席を埋めたい。
そんな枠です。
だいたい2週間くらい前から大きな割引率になるようでした。
それでは我々が申し込んだ費用を発表します。
・・・
・・
・
1人4,999ドル(75万円)です!!
いや、高いですけどね、元が225万円ですから。
約70%引きの価格で申し込むことに成功しています。
て、定価で買った人に申し訳ねぇ(;´∀`)
2人で9,998ドル(150万円)のお支払い。
ちなみに申し込んだのは3月2日(Mar 2)。
就航は3月6日。
つまりクルーズの4日前です。
締切最終日に申し込むというまさにLast minutesすぎた。
もう少し余裕を持たせたかったが少しでも安いのを探していたらギリギリになってしまったのである。
申し込み当時はボリビアのウユニにいたので、大急ぎでチリに抜けて、アルゼンチンのブエノスアイレスに向かいました。
いや、間に合わなかったらどうしようとめちゃくちゃ不安になりながらの移動でした。
実際いきなりチリに抜けるツアーをドタキャンされたりしましたからね。
このツアーはブエノスアイレスからウシュアイアへのチャーターフライト付きなので、ブエノスアイレスに向かえば良かったのは時間が無かった我々にとっては好都合でした。
ブエノスアイレスはアルゼンチンの首都なのでフライトが多く、もし遅延やキャンセルになってもすぐ別のフライトに変更できる可能性が高かったので。
Last minutesの価格を知りたい場合は旅行代理店に、南極のクルーズを探してるんだけど、○月にあるクルーズのLast minutesの価格を教えてちょ。と連絡すればOKです。
またはウシュアイアにとりあえず向かってしまい、そこで直接オフィスに聞いても良いかと。
我々が出航当日にオフィスでダラダラしてたら多くのバックパッカーがLast minutesの価格を聞きに訪れに来ていました。
時間に余裕がある人はウシュアイアでハイキングなどしながら良いクルーズを待つのも有り。
時間が無いならネットで先にやり取りしておくのが良いでしょう。
費用に含まれているもの
- 船内全ての食事
- アルコールを含む全ての飲み物(高価なお酒は追加費用が必要)
- 24時間ルームサービス
- 客室内ミニバー
- 税金と手数料450USドル
- チップ
- 保険
- 双眼鏡
- 耐水パーカー
- ブエノスアイレス-ウシュアイア間のチャーターフライト
地味だが双眼鏡が部屋に置かれていたのはめちゃめちゃ良かった。
参加する場合は必ず有無を確認し、無いなら必ず持っていこう。
ペンギンやアザラシ、クジラなんかを部屋から眺めることができるのだ。
費用とは別に必要だったもの
- カード手数料
→クレカで支払う場合は2.5%の手数料が必要でした。 - 酔い止めパッチ代
→Azuがドレーク海峡にヤられたのでメディカルセンターで購入。 - お土産
→マグネットとポストカード(切手代込み)を売店で購入。
我々は利用していませんが、カヤックなどのシースポーツや、スパ、高価な一部のお酒に関しては追加費用が必要です。
普通のビールやワイン、スピリッツ、カクテルなんかは無料です。
ルームサービスも24時間無料。
部屋のミニバーも無料。
食べすぎる(飲みすぎる)こと間違い無し!
チップ代すら含まれてるので基本的に乗ってしまえば他にかかる費用は無しで快適に過ごせるようになっています。すごいぜ!
これらの豪華オールインクルーシブ仕様の船に1人4,999ドルで申し込みましたが、
我々が探していた時の最安値プランでは4,285ドル(64万5千円)のものもありました。(旧型の船で部屋には小さな丸窓が付いているだけ)
差額は10万5千円ほどと少なく無いものの、保険とチップが含まれていませんでした。
- 医療保険(25,000USドル以上の補償が必須):20,000円程度
- チップ(1日20ドル程度):30,000円程度
上記2種は必ず必要になるため、実際の差額は5万円程度。
1日5,000円足すと、天井まである窓付きの豪華な客室、最新鋭の設備(ジャグジー付き)、オールインクルーシブになるとなれば当然こちらです。
飲み物は水だけでも過ごせましたが、オールインクルーシブということでなんだかんだ毎日2杯(本)は有料の飲み物を飲んでました。
また、船内のWIFIは非常に高価。
我々のプランには1人1GBのバウチャー(80UDドル)が付いてきたので、それも考慮すると差額はもっと小さくなります。
ブエノス間のフライトもありましたし、ルームサービスや各種サービスを考えると我々のプランがトータルだと一番コスパに優れていたのは間違い無さそうです。
豪華な代わりの代償
我々はこの通りかなりお得に乗船することができましたが、その代償に精神面を大きく削られました。
というのもこのクルーズはただ「南極を冒険しましょう」。
と、いうだけではなく、ビジネスパーソンやイノベーター達の集いでもあったのです。
このクルーズに乗れるだけのステータスを持っている人同士でコネクションを広げ、この旅の後に活かしましょう。
そんなテーマが掲げられているのであった。
そのため至るところでゲスト同士でコミュニケーションをとるためのイベントが用意されていたのだが、これが相当にキツかった。
例えば乗船初日。
- 音楽と共にフロア内を移動し、音楽が止まった際に一番近くにいた人同士でペアになる。
- そして1分間お互いの目を見つめて相手がどんな人か想像する。
- その後お互いがセルフイントロダクション(自己紹介)し、想像とどう違っていたのかを共有し合う。
そんなイベントがいきなり用意されていた。
これマジで地獄です。
だって我々英語がまともに喋れないんだもの。
相手もネイティブなので何言ってるか全然わからないし、いきなりこんなことしろって言われてもそもそも頭が追いついていかないし、ルールの把握に時間がかかる。
これを3回繰り返したのだがまぁ本当にキツかった(;´∀`)
他にも男女別でイベントが用意されていたり、食事の席が指定されて特定のテーマで話すように言われたりもした。
アクティビティから戻ってきたらベッドに置かれていたシャッフルディナーの招待状。
我々にとっては地獄への招待状に見えた。
ここでは間違いなく日本人という存在の株を下げてしまった。
申し訳ない。
このような国際的な場で英語が喋れないと言うのは罪だということを嫌という程実感した。
戦場に素手で放り出されたような場違い感であった。
もちろんこれはこの船のユニークなものであり、他のクルーズはここまででは無いと思う。
ネイチャーガイドの人も、
この船は変なイベントがあるよね。出なくていいよ。
そう言っていたくらいだ。
その一方でこの船に乗ってくる人たちは社交性が高く、常に新しい人とのおしゃべりを求めているように見えた。
相席いいかい?
もちろんどうぞ。
至る所で新しい出会いを望み、訪問者を歓迎していた。
これが大人の社交場か。
我々も混ざりたい一方で、言語の壁はとてつもなく高かった。
とにかく会話のスピードが速いし、彼らはすぐにジョークを混ぜてくる。
それにうまく対応できるほど我々は英語慣れしていないのであった。
ヘイ!見ろよmosari!すげぇ美しい景色だぞ!でも君の前にも美しい美女がいる(Azuのこと)、どっちが美しいかな?
もちろんAzuだよ。
そのとおりだ!
こんな軽口を言ってくる。
まとめ
1人75万円ほどと非常に高価な旅ではありましたが、それを上回る経験を得ることができました。
お邪魔します。
本当にそんな気持ちにさせてくれるほど、南極は過酷で、厳しく、美しい場所でした。
我々の世界一周はまだまだ続きますが、これを上回る自然には出会えないんだろうな。
そう思ってしまうほど、最後の楽園であり、世界の最果てを見ることができました。
決して安くはありませんが、もし南極に興味がある場合は、絶対に行った方がいいと言いきれます。
絶対に後悔しません。
上陸有りと無しがありますが、無理してでも上陸する価値があります。
大・大・大満足です!
もし何か気になることや質問などあればコメントでお気軽にどうぞ。
皆さんにも旅という喜びがありますように!
それでは!
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