アマゾンで待ちに待ったハンモック船が来たけどまさかの・・・ ペルー【世界一周415日目】

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

【世界一周415日目】2024.5.31 ペルー パントーハ

気温:22度〜30度くらい

歩数:11,690歩

1ソル=41円

今日の予定

  • 今日はフリーで動ける最後の日はずなので楽しむよ!
mosari
明日出発のはずがまさかの展開です。どうなるっアマゾンっ!?

Twitterでブログの更新やリアルタイムに何か呟いてたりします。

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朝から大事件?

猫に引っかかれる夢を見てハッとして目が覚めた。

こんなアマゾンで猫に引っかかれたら一大事だ。

狂犬病のワクチンなんてあるわけ無い。

24時間以内にワクチンを接種しなければならないがそれは無理だ。

スピードボートでも大きな街のイキトスまで2日はかかる。

 

ふぅ、最悪の夢だな。ってうわあああ、昨日実際に猫に引っかかれてるんだよなぁ。

 

じわりと血が滲む程度だけど血は出てる。

大丈夫だろうと思ってはいるがやっぱりビビってるようだ。

なんせ発症したら致死率100%だ。

そう思うとドキドキして朝方まで眠れなかった。

 

なんかアマゾン来てから眠りの質が悪すぎる。

あのAzuでさえあまり良く無いと言ってるくらいだから間違い無いのだろう。

日が変わる頃から鶏と豚と犬が吠えまくるわりに窓ガラスが無く網戸しかないもんだから音がダイレクトに入ってくるんよな。

あまりの鳴き声の大きさにほんと驚く。

 

そんな訳でダルいまま8時半ごろにベッドから起き上がる。

今日は何と言ってもハンモック船がやってくる日だ。

このために9日も待っているのだ。

兎にも角にもまずは船が来てないかチェック。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

今日も朝からドン曇り。

ほんと雨季のアマゾンは晴れないな。

残念ながら船はまだ来ていない。

 

村人に聞いても到着時間はわからないそうだ。

軍服を着た人が岸辺にいた。

きっと船が来たら何かしら対応するためだろうか。

村の商店の前にはビールの空瓶が詰まったケースが積まれている。

きっと今日のハンモック船から仕入れるビールと入れ替えるためだろう。

 

船が来る。

 

そう思わずにはいられない。

早く来い来い。

部屋に戻って洗濯を済ました。

 

マヌエラの様子を伺ったけど朝食を準備する気配は無い。

10時過ぎに再び外に出てみると何やら赤十字のマークが描かれた看板とテーブルが用意されていた。

遠くからサイレンのようなの音が聞こえた。

 

何かが来る。

まさか船か?!

 

そんな思いとは裏腹に姿を現したのは白バイだった。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ

そしてそのサイレンを流しながらゆっくりと先導する白バイの後ろには担架を持った人々の姿が。

よく見えないが横になっている住民の腹から出血してるようにも見える。

 

まさかこの村で?!

 

先ほどの赤十字のテーブルに運びに来たようだ。

 

ここで緊急の手術でも行われるのか?!

 

急いで部屋に戻ってAzuの元へ。

 

Azu、よくわからんが事件かもしれん。血を流した人が運ばれてきた。今からオペかもしれん。

なんですって?!

 

急いで2人で外に出ると人だかりの中心に先ほど運ばれて来た男性の姿が!

 

ねぇ、mosari。あれ血に見えたの?

違うの?

ただのペイントじゃん。訓練だよこれ。

なーんだ(・ω) テヘペロ

 

いや、びっくりしてそんなマジマジと見てなかったもんで。

そして立ち上がる怪我人。

うん、めっちゃ元気だわ。

 

そしてふと視界に煙が入って来た。

近くの小屋で何か肉でも焼いてるのだろうか?

そう思った瞬間、

 

火事よー!誰かー!

 

マヌエラが飛び出して来た 笑

迫真の演技。

まさかそんな大役を担っていたとは。

 

駆けつけた人の手には消火器が。

そして中から顔を真っ黒にした怪我人が担ぎ出されてきた。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ

こうして訓練は無事に終了。

 

偉そうな人が一言喋って記念撮影して終了。

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お父さん、お母さん。

アマゾンの村にも救護訓練や火災訓練がありました。

 

時には図々しさも必要

訓練が終わって台所にマヌエラの様子を伺いに行くとハンモックで寝ていた。

うーん、やはり朝食は無しかな。

ここ2日間マヌエラは掃除が忙しくてご飯どころでは無いようだった。

でも最後にもう一度一緒に食べたいんだよな。

もう少し待ってみることにして村を少しだけ散歩する事にした。

 

すると商店の前にマリアとセグンドの姿を発見。

今日の営業時間を聞いてみると、朝食と昼食は無し、夜は19時からやるつもりだそうだ。

マリアのご飯も最後に食べておきたい。

 

夜食べに行くと伝え、もう一つ気になってる事を聞いてみた。

 

猫のミチに引っかれて血が出た事はありますか?

 

狂犬病の件だ。

引っかかれたことがあるならマリアが生きてる以上狂犬病では無いということだ。

返事は・・・

・・

 

もちろんよ。ほらここやここも噛まれたり引っかかれた跡よ。

 

セグンドも同意している。

とにかくミチにやられた事は何度もあるみたいだった。

なら大丈夫だな。

安心した。

 

その後もハンモック船が今日来るのか聞いてみて回ったが、

 

船は今日来る!

 

という事だった。

頼むぞ。

 

宿に戻るとマヌエラが台所で料理をしていた。

いつの間にかコンロとガス缶も復活していた。

 

コンロ復活したんだね。

そうよ。

 

料理しながらそう答えるマヌエラ。

いつもなら「もう少しで出来るから待ってね」みたいな感じだがそれも無い。

最後に一緒に食べたいんだよなぁ。

少し悩んでAzuがストレートに聞いた。

 

私たちも一緒に食べられますか?

 

マヌエラの返事は、

 

Si(もちろんよ)!

 

良かった。

無料なのがわかってるのでなかなかこちらから言いにくいのだが、時には図々しさも必要なのだ。

Azuはこういう時に強い。

 

そんな訳で3日ぶりにマヌエラと一緒にご飯を食べた。

豚を焼いたものとペペロンチーノみたいなパスタに茹でたプラタナ。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

途中で旦那のマルコスもやってきた。

忙しいのにありがとうマヌエラ。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

最後に一緒に写真を撮った。

 

食べ終わってさぁ洗い物だ!

と、思ったら、

 

これもどうぞ。

 

そう言って豚のアサド(BBQ)をくれた。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

味付けはシンプルに塩のみ。

 

これがまた美味しかった。

雨水と布の切れ端で洗い物するのにも慣れた。

 

mosariよ。私たちは余計なものを持ち過ぎているのかもしれないね。

 

布の切れ端で洗い物をしながらAzuがポツリ。

 

そうかもね。でも帰ってもスポンジは買うよ。

 

アマゾンでの暮らしはAzuにも色々と考えるきっかけを与えているようだった。

 

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パントーハの村人たち

洗い物を終えて12時過ぎに散歩に出かけた。

もう何度も通った道。

宿を出てすぐに木登りをしてる少年を見かけた。

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お目当ては細長いフルーツ。

大人なら棒を使って採れるけど子供だと登って採った方が楽みたいだ。

器用に登ってフルーツを採る少年を眺めていると地面に落ちたフルーツを拾い上げて女の子がAzuにプレゼントしてくれた。

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村人からのプレゼントその1。

日本では見たことが無いフルーツ。

 

お礼を伝えたら再び歩き出す。

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学校を超え、

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今はあまり使われてなさそうなグラウンドを超え、

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生活感漂う家の前を曲がって、

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のどかな田舎道を歩く。

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はぁ〜。

今日も平和だねぇ〜。

 

未舗装の道をてくてく歩く。

すると、

 

ヘイ!

 

声が聞こえる方を見ると家の中から手招きするおじさんと青年の姿があった。

近づいみると手にはコップを持っている。

まさかマサトか?

あの飲み物は美味しく無いし作り方が絶望的に最悪なのでできれば遠慮したいが誘われたら致し方ない。

 

覚悟を決めて近づくと家に入れと言う。

木で作られた梯子を登って家の中へ。

高床式の作りで、屋根は茅葺き、窓が無い風通しの良さそうなアマゾンらしい家。

この住居に入れるなんてかなり貴重だ。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

 

誘ってくれたのはホセにヒューゴ。

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どうやらこの家はホセのもので中には奥さんと子供8人もいる大家族だった。

誘ったホセとヒューゴはまだしも残りの子供たちはいきなりアジア人2人が家に入って来たもんだからちょっと緊張してるのが伝わって来た。

 

ペルー人は初対面だとシャイな人が多い。

まぁ、この家は毎日散歩で通ってるから毎回挨拶だけはしてたんだけど、それがこうした招待に繋がったのだろう。

周りの緊張を他所に早速コップを差し出してくるホセ。

中には透明の液体。

 

これ、ピスコ?!

そうだ、よく知ってるな。さぁ飲め飲め。

 

昼間っからこんな強い酒飲んでたのか。

まぁマサトよりはマシだけど。

 

中国人か?

おまえらは結婚してんのか?

ペルーは初めてか?

どこ行くんだ?

 

とか色々聞かれる。

やっぱり我々が珍しいんだろうなぁ。

それでもこんなアマゾンの村でも最初に聞かれる国籍は「チーノ(中国)」なんだからその影響力には呆れるばかりだ。

 

ピスコは相変わらずキツい。

グビッと飲んだ瞬間喉が焼けるように熱い。

 

カーッ!

ワハハハ。

 

強い酒が苦手なもんでそんなリアクションをすると大笑いが起きる。

 

ピスコを飲むとよく眠れるんだ。

あんな感じに?

 

と、部屋の隅で爆睡してる奥さんを指さすと大爆笑。

ほんとこの村の人はみんなよく笑う。

半分くらい飲んだところで「ありがとう」と言ってコップを返すけどすぐに渡してくるホセ。

あ、これ飲み終わらないと終わらないやつだ。

覚悟を決めて飲み干す。

 

ぐあああキツい。

 

その代わりにゲラゲラ笑ってるヒューゴにも飲ませる。

飲ませるならお互い空にするのがジャパニーズスタイルだ。

よし、これで文句無いだろう。

そう思った次の瞬間。

 

コポポポポ。

 

注がれるピスコ。

 

ちょw

 

空になったら注ぐのは世界共通か(;´`)

半分くらいで勘弁してもらい、それを飲み干したら家を後にした。

これ以上は死んでしまう。

 

またなーアミーゴ!

 

元気いっぱいに我々の姿が見えなくなるまで家族みんなで手を振ってくれた。

こっちも何度も振り返って手を振った。

ピスコはペルビアンウイスキーと言っていたから蒸留酒なのかな。

35度〜40度くらいだろうか。

強い酒の一気はキツいな。

サラリーマン時代もほとんどやってないってのに。

でも海外で家に招かれてその国酒を飲む。

最高の経験だよね。

 

ありがとうホセとその家族たちにヒューゴ。

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村人からのプレゼントその2

友情の証ピスコ。

 

あー最終日にめっちゃいい思い出できたー!

 

良かったねぇ、って大丈夫?

た、たぶん。

 

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

その後は橋を渡って墓地の手前にあるハキリアリにお別れの挨拶をしに行った。

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今日もよく働いてるなぁ。

私たちは無職なのにね〜。

 

全くだ。

アマゾンでハキリアリを見れるなんて嬉しかったよ。

これからも頑張って葉を運ぶのじゃよ。

 

その後はいつものイミグレーションがある場所へ。

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あ〜mosari、ココナッツウォーター欲しいね。

お?

ほら、酔っ払いさんがいるから天然のポカリ。

あぁそう言うことね。

 

今日も暇そうにゲームしてる警察官たち。

 

ココ!ココ!

 

猛烈にココナッツが欲しいアピール。

 

なんだお前ら、ココナッツが欲しいのか?

そうだ、ココナッツウォーターが飲みたいんだ。

わかった、待ってろ。

 

そう言って警察官にココナッツを取ってもらう我々。

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アマゾンでは図々しさがあれば警察官にもお願いできてしまうのだ。

 

ほら、ココナッツだぞ。

切ってください!

わかった、わかった。

 

そう言ってナタでココナッツを割ってくれた。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

 

グビグビ。

プハー!

 

ほのかに甘みがありつつすっきりとした味わい。

まさに天然のポカリだ。

中身はぎっしり詰まってたから500mlは入ってただろうか。

気合いで飲み干して空になったココナッツを投げ捨てた。

 

Azuの分は飲み終わったら警察官が2つに叩き割ってくれた。

どうやら中のゼリー質の部分を潰して舐めるみたい。

こっちはあまりよくわからんテイストだった。

 

村人からのプレゼントその3

ほのかな甘みのココナッツウォーター。

 

お礼を伝えて宿に戻った。

 

子供たちと紙飛行機

時間は13時半。

まだ船は来ていない。

今日は村人たちと交流を充分に楽しんだ。

酔いもまわってるので1時間だけ昼寝することにした。

、、、

1時間後に目を覚ます。

船が来てるかチェックしよう宿の外へ出る。

 

が、突然ぐにゃりと視界が歪み、猛烈な立ちくらみと吐き気。

慌ててベンチに横になる。

ギリギリ吐かなかったけどかなりヤバい。

・・・

・・

動けないので目をつぶっているといつの間にか少し寝てしまったようだ。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

目を覚ますと目の前にはスッキリと晴れた青空。

毎日こうならいいのにな。

 

まだまだ気持ち悪いけど頑張って部屋に戻って再び1時間だけ寝させてもらった。

どうせ今日は船を待つだけの日だからね。

・・・

・・

1時間後に起き上がると吐き気はおさまっていた。

気分はあんまり良く無いけれど。

 

やっぱりまだ船は来てなかった。

うーん、いつ来るんだろう。

予定が変わりまくるのがハンモック船と聞いている。

心配になるが心配してても何も変わらない。

 

mosariよ、子供たちと遊ぶかい?

そうだね、もう一度やりますか。

 

前回やった時は大喜びだったアレ。

でも最近子供たちがはしゃいでるとマヌエラが怒ってるのを何度も見てるからちょっとどうかな?と遠慮していたのだけれど、今日はマヌエラの機嫌も良いし、もう一度くらいやってあげたかったのでやってみる事にした。

 

papel de Avión 。

 

紙飛行機である。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

綺麗に折ってから、

 

ウノ(1)、ドス(2)、トレース(3)!

 

日本の綺麗な和柄の飛行機が宙を舞った。

大はしゃぎのパトリシア。

その声を聞きつけてやって来るジャン。

 

そしてまた、2人の声を聞いてやって来たお友達。

みんなで仲良く飛行機を飛ばして遊ぶ。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

本当に平和な世界。

マヌエラもその様子を見て微笑んでいた。

 

元気いっぱいの子供達は部屋の中じゃ満足せずに外に飛び出して行った。

メインストリートで元気に遊ぶ子供達。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ

・・・

・・

時間はもうすぐ18時になろうとしていた。

船が来ない。

焦る。

夜に来ると言っていたけどそうしたら翌朝8時に出発するのだろうか?

そもそも本当に夜来るんだろうか?

金は少し余裕が出来たけど日程的に余裕は無い。

これ以上は待ちたく無い。

 

くそ〜。早く来てくれぇ〜。

 

子供たちと遊びながらとにかく船が来るのを待った。

・・・

・・

日が沈みかけようとしている。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

 

まだ船は来ない。

川を見つめて祈るように船を待つ。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

 

すると子供たちが川を指差した。

 

まさか?!

 

彼らが示す先に船が見えた!

 

うおおおお!Azu!船が来たぞぉぉぉお!!

うそっ!?どこどこ?!

 

興奮する我々。

しかしそんな我々の様子を見ていたマヌエラが一言。

 

ノー。

へ?

マヌエラ、あれハンモック船だよね?

いいえ、あれは違うわ。

 

なんてこった。

近づいて来る船を見てると確かにハンモックを吊るような船では無かった。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

って言うか、よくよく考えてみたらこの船はエクアドル側からやって来ていた。

イキトスから来るなら反対側からだ。

興奮しすぎてそんなことも気づけなかったようだ。

あーなんてこった。

くそー悔しい。

早く船きてぇ・・・

 

ねぇ、mosari。もし夜来て明日の8時に出発するなら今のうちにハンモック買わないとダメじゃ無い?

 

その通りだ。

本当ならハンモック船が来て乗れることが確定してから買いたかった。

なんらかの理由でハンモック船の出発が遅れた場合、最悪スピードボートで帰る可能性もある。

そうした場合に備えてお金を残しておかないといけない。

でも今日船は来ると村人たちは言う。

だが明日出発するかは誰にもわからない。

 

それでも出発する可能性を信じて買うしか無いか。

財布を取ってこようと立ち上がり川に背を背けた。

と、その時、

 

mosari!Azu!

 

マヌエラが叫んだ。

振り返ると今度は先ほどとは反対側からオレンジ色した船がチラッと見えた。

 

来た!来たんだ!

ついに9日間待ち侘びたハンモック船が来たんだ!!

 

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

想像以上にボロボロで黒煙をあげながら進んでくるハンモック船は想像の100倍かっこよかった。

これでアマゾン川を目指すと思うとワクワクが止まらない。

この瞬間を待っていたんだっ!

 

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ハンモック船の到着とまさかの展開

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もう日が暮れているが村は一気に慌ただしくなった。

岸辺に集まってくる村民たち。

船が接岸し、木の板がかかると一斉に船に乗り込む子供たち。

 

そうして次々と荷物が下ろされていく。

コーラにビール、お米にトイレットペーパー。

村に必要な物資2週間分を子供たちが走りながら運んでいる。

小学校低学年くらいの子まで背中や肩にかついで重そうな荷物を一生懸命に、楽しそうに運んでいた。

 

暗闇の中、両替商のロドリゴが船に入っていくのが見えた。

我々も彼を追いかけて船に乗り込む。

ロドリゴを捕まえて気になってることを訪ねる。

 

これイキトスに戻るんだよね?明日の8時に船は出るの?

いや明日じゃ無い。

 

恐れていた事が起きた。

明日じゃ無い。そう言った。

じゃあいつなんだ?明後日?頼むから早く出てくれ。

この後ロドリゴは驚くべきことを言った。

 

船は今日の20時に出る。

・・・はい?20時?今日の?今18時過ぎだよ?

そうだ。今日の20時だ。

ええええ!!!

 

遅まることはよくあるって聞いてたけど、早まることなんてあるの?って言うか2時間後って早すぎだよおお!!

 

値段は?!

1人130ソル(5,330円)だ。

 

よし、なら急げ!

まずは財布を持って来てエレナの店へ。

ハンモックと紐を買った。

 

  • ハンモックは45ソル(1,845円)
  • ハンモックを結ぶロープが6ソル(246円)

 

これは後に旅人から聞いたら少し高めらしいが、パントーハの村ではこれが最安値だったのだ。

行商に来ていた人の店にはもっとオシャレで高価なものも売っていたが我々は5日間しか使わない。

安い物で充分なのである。

 

後はコーラ2.5l(12ソル)とお菓子も8個(1個1ソル)買った。

ありがとうエレナ。

他の店よりも安く水を売っていて、しかも冷えている。

毎日通って船はまだかとおしゃべりをした。

他の店では断られてしまい使えない100ソル札も両替してくれた。

優しいエレナ。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

これからも元気でね。

 

急いで宿に戻ったらマヌエラを捕まえる。

 

マヌエラ!船は今日の20時に出発だって!もう行かなくちゃ!

そうなの?!ちょっと待って!!

 

慌ててマヌエラは紙とペンを持って来た。

連絡先を交換しましょう。

マヌエラ電話持ってたのか。

お互いの電話番号を交換し合う。

これでwhat’s appで連絡し合えるはず。

今はネットワークが通じてないから試せないけど、イキトスに着いたら連絡しなきゃ。

 

パントーハの村人と連絡出来たらいつ船が来るかわかるからパントーハの街に9日もいなくて良くなる。

だけど9日いたから得られたモノもあるのも事実。

出発日なんてわからない方が面白いのかもな。

 

マヌエラに買って来たコーラとお菓子を渡してお礼を伝える。

忙しいし決して裕福では無い暮らしをしているのにも関わらず我々に何度も食事を提供してくれた。

我々の事を家族だと言ってくれた優しい、優しいマヌエラ。

元気でね、マヌエラ!

ハグをしてお別れをした。

 

台所に旦那のマルコスとパトリシア、ジャンの姿もあったのでお別れの挨拶をして荷物を持って急いで船へ向かう。

 

時間は19時。

まだまだ荷物を積み下ろしていて入れる感じじゃ無い。

いったん目の前の商店に荷物を預かってもらってマリアの食堂へ向かった。

 

マリア!船が20時に出るの!ご飯食べたい!

そうなんだよマリア!急いで!

あらあら、それは急がないと。

 

そうしてマリアの最後の夕食。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

鶏肉にパスタに米、揚げたプラタナ。

パスタが鬼しょっぱくてご飯が進む進む。

 

最後は野菜付きが嬉しかったが今日は仕事モードじゃ無さそうだったから仕方ないか。

旦那のセグンドが見当たらなかったけどお礼を伝えてお別れ。

 

元気でねマリア!いつも美味しい食事をありがとう!あなたの料理が大好きでした!

 

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

この村で間違いなく1番美味しい食事を提供してくれた。

野菜を使ってくれた時は心底喜んだ。

この村にいられたのはこの食事のおかげです。

 

目の前にいつもいる犬2匹にもお別れしてまたもや船に戻る。

少し積み下ろしが落ち着いてきたので荷物を持って船に入ることにした。

細い木の板を渡って船へ。

落ちないように両手でキャリーケースを持ちながらヨチヨチと登って船に乗り込んだ。

 

どうやら1階は倉庫、2階が居住エリアのようだ。

細い階段を登って居住エリアへ。

そこには今日到着したであろう旅行者の姿があった。

今日着いて今日のハンモック船に乗れるなんて幸運だな。

挨拶をすると彼らはフランス人のブルーノにイタリア人のシルヴィア。

なんとスペイン語が喋れるではありませんか。

英語は言わずもがな。

 

私たちはスペイン語が喋れないの。何かあったら助けてください。

もちろんよ!

 

ナイスAzu。

これで安心してイキトスまで辿り着ける事が確定したようなものだ。

 

まだ出発まで時間がありそうなので船を下りて目の前の商店へ。

とりあえず水を11L分とクッキーやビスケットを購入しておいた。

船で買うよりはきっとここの方がまだ安いだろう。

 

店を出るとセグンドの姿を発見。

ロドリゴもいたので最後にお礼を伝えてお別れ。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

ありがとうロドリゴ、セグンド。

ロドリゴは最初両替を吹っかけて来たのを忘れてないけど船については詳しくて助かった。

セグンドも楽しくお喋りしてくれた。

 

あぁ、寂しいなぁ。

寂しいよ。

 

船が来て早く出発できることになったのにワクワクよりも寂しさが勝ってしまっている。

9日前はこの村に留まるのが嫌でめちゃくちゃ悩んだのに今はこの村を離れるのが寂しく感じている。

優しさに溢れる平和ないい村だった。

本当はもっとちゃんとお別れの挨拶をしたかった。

あまりにも急すぎる別れ。

パントーハとお別れ。

ありがとう、ありがとう。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

・・・

・・

あっという間に20時になった。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

あんなに急いで準備して乗り込んだのに出発する気配が無い。

 

くそ、めちゃくちゃ急いだのに。

ねー!

 

結局船が出発したのは22時半だった。

エンジンがかかり岸を離れるハンモック船。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

ついに出発だ。

9日間も待ったんだ。

行こう、アマゾン川へ。

 

これからハンモックでの生活が始まる。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

当然付け方がわからないので近くにいた現地の方に張ってもらった。

さすが川の村に住む男。

手慣れた手つきだった。

 

同じ旅行者のブルーノたちのハンモックは蚊帳付きの立派なものだった。

 

アマゾンではこれがベターよ。でもこの辺りで手に入れるのは難しいわね。

 

軽量な化学繊維を使って作られたソレは持ち運びやすさも考慮されてるのだろう。

2人が旅慣れていることを物語っていた。

って言うか長靴持ってるし。

アマゾンのプロかな?

 

彼らとはこの後もお話する機会が山ほどあるだろう。

なんせこれで到着まで5日だか6日過ごすんだから。

まだ船には7人しか乗ってないけど徐々に増えていくんだろうな。

 

船はこの間遊びに行ったドスフロンテーラの村にちょっとだけ停泊。

すぐにまたアマゾン川を目指して走り出した。

 

空には満点の星空。

夫婦 世界一周 ペルー  リマ アマゾン イキトス ハンモック船

びっくりするくらいの密度の星に囲まれていた。

 

今日はもう疲れた。

シャワーも浴びてないけど寝ることにした。

何故って寒いのだ。

アマゾンといえば熱帯雨林。

暑いイメージがあるだろうけれど、雨季の時期は朝晩はよく冷えるのだ。

これまでは部屋の中だったのでなんたか水シャワーでも我慢できたが外はやはり寒い。

風もガンガン入ってくる。

こんな中水シャワーを浴びたら風邪を引きにいくようなものだ。

あまりの寒さに靴下とウインドブレーカー上下、さらにウルトラライトダウンを着た。

それでも寒い。

トラベルシーツを頭からすっぽり被ると幾分マシになった。

 

初めてのハンモック泊。

どうすれば快適に寝れるかもわからない。

とりあえず夜中寝てる間に落ちないでくれよ。

寒さに震えながらハンモックに揺られていると、いつの間にか意識は無くなっていた。

 

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明日から本格的にハンモック船生活が始まります。

ワクワクが止まりません!!

ヒャッハー!

それでは!



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ABOUTこの記事をかいた人

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名前:mosari
年齢:30代アラフォー
性別:男性

2023年4月2日から夫婦の夢だった世界一周の旅に出ました。

小学校の同級生夫婦のポンコツ世界一周旅で世界の絶景、地球の美しさ、多種多様な文化を見てきます。 現在は3ヶ月のフィリピンでの語学留学を終えて、世界を巡ってます。

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