カミーノ10日目 道を導くもの、その大切さ スペイン【世界一周501日目】

【世界一周501日目】2024.9.11 スペイン

残り605.8km

Logroño→Ventosa

歩行距離19km

気温:13度〜20度

歩数:29,297歩

1ユーロ=156.26円

mosari
ピルグリムを導くもの。それがモホン。

準備に時間がかかり過ぎる我々

朝5時半。

タイマーで目を覚ます。

部屋には20人弱いるがまだ誰も起きておらず、イビキの音しか聞こえない。

顔を洗って朝食。

ダイニングに朝食が用意されていると聞いているので向かってみる。

パンとビスケット、コーヒーや紅茶などが置かれていた。

シンプルだが用意してくれているだけでありがたい。

昨日買ったバナナと一緒に食べた。

続々とピルグリムたちがやって来てはサッと食べて出てゆく。

部屋に戻るとベッドの半分は空になっていた。

朝食が用意されていても食べない人もいるのかと感心してしまった。

そして出発する頃にはほとんどの人がいなくなっていた。

1番最初に起きたのに…

モホンが無いカミーノ?

7時10分に出発。

まだ辺りは静まり返っている。

カツ、カツ、カツ

トレッキングポールが石畳を叩く音だけが響いていた。

ピルグリムたちにとって朝の時間は格別だ。

身体もフレッシュで足取りも軽いし、今日はどんな道や人に出会うのかワクワクしながら歩く。

まぁAzuはまた20km歩くのか…なんて思っていそうだけど。

街の外れにある広場のベンチに可愛らしい服を着た若い女の子が座っていた。

よく見るとそれは制服のようで日本みたいなミニスカートだった。

いわゆる女子高生だった。

整った美しい顔に可愛らしい制服。

これは反則だ。

なんて思ってたら足を組んでタバコを吸い始めた。

な、なんちゅーギャップ(;´∀`)

街を抜けると日が昇り、整備された遊歩道のような道を進んだ。

前に地元の方が立ち止まって足元を見ているのに気がついた。

よく見ると地面にモフモフした何か。

目の良いAzuがすぐにソレを理解した。

リスさんだ!

人懐こいようで人間から餌をもらえないかねだりに来たみたいだった。

僕は野生動物に人間の食べ物をあげるのは反対派なので何も持っていない。

何も持ってないけど持ってるフリして手を差し出してみると、「トテテテテ」と勢いよくこっちにやって来た。

もちろん何も持ってないのですぐに次なるターゲットを求めて何処かに行ってしまった。

それを見ていた地元の方が地面から何かの木の実を拾い上げ、僕にくれた。

リスは他にもいるから次にあったらこれをあげるといいわ。

なんていいお姉さんなんだ。

地面に落ちてた木の実なら渡しても問題無いだろう。

リスさんを探しながら歩くがなかなか見つからない。

遊歩道は森の中を出て湖にたどり着いた。

この街周辺にあるモホン(巡礼路である事の目印)が帆立の貝殻というより巾着袋みたいでかわいいのだ。

水辺沿いを歩くとまた森の中へ。

リスさんを探しながら歩いているとAzuが発見!!

早速先ほどの木の実を持ってリスにアピール。

こちらに気がつくと)勢いよく「トテテテテ」とやって来た。

少し警戒しながらも徐々に寄って来て、

パクっ!

木の実を齧ってモグモグと食べ始めた。

か、可愛過ぎる(;´∀`)

1時間半ほど歩いたところにトイレがあったので小休憩。

Azuがハリボーのグミを食べ始めた。

もらおうと手を差し出すと、

指輪みたいなグミを指輪みたいにはめて来た。

そうかそうか、結婚したいくらい好きって事だね。

美味しくいただいた。

歩き始めて2時間ほどでミニマーケットがあったけど、我々は休憩したばかりなのでスルー。

森を抜けると太陽の光が差し込み始めた。

この辺りは本当に葡萄畑だらけだ。

ピカーーーッ!

雲は多いけど太陽があると暖かい。

暑いよ!いらない、いらない。

Azuは太陽が嫌い。

そんな事言ってるとまた雨続きになっちゃうよ?

日本の寿命は食事と医療レベルで伸びているという何とも真面目な話をしながら歩いた。

丘の上では牛の神様が我々を見守っていた。(本物では無く看板)

橋を渡ると遠くの丘の上に街が見えた。

街に向かって伸びる道を歩いていく。

La Rioja州のモホン。

州じゃ無くて近くの街の名前にして欲しい。

変化が無くて面白く無いのよ…

街の入口には修道院の跡とワイン工場があった。

近づいてみるとDON JACOBOという銘柄のワイナリーだと言う事がわかった。

自家栽培の葡萄に巨大なワインボトルがお出迎え。

ワイン好きにはこういうのたまらないんだろうな。

10:00 Navarrete到着

街の入口付近は住宅街だった。

ふと気配を感じて見上げると2階の窓で絨毯を干しているマダムを発見。

オラ!

笑顔で挨拶すると、

オラ、ブエン、カミーノ!

笑顔で挨拶を返してくれる。

日本だと知らない人に突然挨拶したら変な人扱いだがここはそうでは無いのだ。

ドライバーや通りすがりの人、家の前でくつろいでいる人。

誰に挨拶したって99%返ってくるのだ。

お腹が減ったのでカフェで昼食。

スペイン風オムレツに生搾りオレンジジュース2杯。

これで10ユーロ(1,570円)。

ちと高いけどオムレツは中にトロトロのジャガイモが入っててめっちゃ美味しかった。

生搾りが美味しいのは言わずもがな。

それに昨日スーパーで買ったパンに生ハム、チーズを挟んだサンドイッチを食べた。

店を出ると日差しが強くなるのを実感。

焼けるような強さ。

カフェの前で露店を出していた男性もたまらずダンボールで日差しをガードしていた。

何だか50分も休憩してしまったので先を急ぐ。

と、思いきや街の教会を発見。

先に進むのも大事だけど、寄り道も大事。

カミーノは進むだけじゃきっとダメなんだ。

立派ぁぁぁあああ!

昨日のLogroñoの教会に続いてめちゃくちゃ立派な黄金の彫像があった。

いや、ほんとすごい。

なお、ここは普段は電気が消えており1ユーロ入れるとライトアップされるという何ともいえないシステムだった。

しかしこはこクリスチャンが多く通る巡礼路。

頻繁にライトアップされていて信仰の深さを感じた。(別に暗くても良くない?)

寄り道した後は真面目に歩く。

中心地のカフェがあるようなところは賑やかなんだけど、昼間なのに人の気配が無い通りもよくある。

そんな寂しい通りを抜けて再び次の街を目指す。

ひたすら葡萄とオリーブ畑が続いていた。

景色は良いしまだまだ足は元気。

葡萄はめっちゃ立派!

そして分かれ道。

正規ルートはまっすぐ。

だが我々は左の車道に向かう。

まっすぐ進んだ場合次の街まで10kmほどある。

そうなると今日の歩行距離が30km近くになってしまう。

それを避けるためにメインロードから少しだけ外れた街に泊まる事にしたのだ。

歩道の無い道を進む。

車通りが激しく無いから大丈夫だけど、メインルートを少し離れるともうこんな感じになってしまうのか。

坂の上からロードバイクが気持ち良さそうに降りて来た。

マジでヨーロッパをロードバイクで走れたらめちゃくちゃ楽しいんだろうな。

そうしてやって来たSOTESの街。

脇を抜けるだけで良い街だがせっかくなので街の中を通る事にした。

寄り道寄り道ぃ!

でも人の気配がなーーい!

教会を発見したがあいにくクローズ。

水道があったので記念に水だけ飲んでおいた。

ちょっとイマイチ。

なんかスペインを進むごとに不味くなっていく気がする。

ピレネー山脈付近が美味し過ぎるのかもしれない。

しかしルートを外れたら全くモホンが無くなった。

モホンが無いと道がわからないし、何より道がつまらなく見える。

カミーノでは無くただ歩いているだけの感覚。

モホンってこういうやつ

モホンはただの標識では無くピルグリムたちにとっては心の道標でもあるようだ。

ちょっとだけつまらなくなった車道の隅を歩いて目的の街を目指していく。

そしてやって来たVENTOSAの街。

今にも雨が降り出しそうだ。

13時、19kmの距離を休憩込みで5時間45分ほどで歩いた。

奪い合い、宿

13時にアルベルゲ「Albergue San Saturnino」のチェックインが始まった。

14€(カード払い可)

この街には40ベッドのここしか安い宿が無い。

我々は昨日のうちに予約したので問題無かったが飛び込みの人は断られる人もいた。

やはり30kmは避けたいよなぁ。

不運にもチェックインできなかったか人の中にはタクシーを呼んでいる人もいた。

これからは小さな村に泊まる事が多くなるので事前に予約した方が良さそうだ。

と、思って翌日の宿を予約しようとしたら今朝は空いていたのに埋まってしまっていた。

くそぅ。

狙っていた街の宿に空きが無くなってしまったので予定を変更せねばならない。

手前の15kmで妥協するか、先の30km進むかという絶妙な場所なのであった。

15は短いし、30は長い。

まぁ一度くらい30km歩いてもいいかなと思っていたのだが、Azuは嫌だという。

そんな訳で15kmにする事にした。

その代わり明日短い分、翌日以降は25kmに増やしてトントンにする作戦にした。

25kmが続いて辛いようならまたその時に変えれば良いだろう。

ここから小さな街のアルベルゲは奪い合いになる可能性が出て来た。

あまり予定を固めたく無いのだが宿無しは困る(;´∀`)

必要に応じて予約しようと思う。

チェックイン後はまずはシャワー。

あっつあつ!水量バッチリ!

洗濯場もあったし、中庭に干すロープもあったのでこちらもバッチリ。

明日のパンでも買える店が無いか街を散歩してみたけどレストランが2軒あるだけ。

明日の朝はレストランで食べるしか無さそう。

夜は泊まっている「Albergue San Saturnino」で野菜を売っていたのでそれを使って自炊する事にした。(レストランのディナーは15ユーロだった)

宿の中の売店なので割高だが野菜を買って3.5ユーロ。

2人でディナーを食べたら30ユーロだから随分な節約だ。

野菜たっぷりペペロンチーノ!

めちゃくちゃうまし!

サラダはバルサミコ酢があったのでいつもと違うドレッシング。

外食も嬉しいけど、やはりAzuの飯はうまい。

いつもありがとう。

洗い物はmosariの仕事。

綺麗に片付けたらブログやらInstagramやら。

共有スペースで2人して黙々と書いているので、

熱心に書いてるわね、facebook

お、早速今日のカミーノに付いて書いてるのかい?

君たちの投稿みたよ、マチュピチュが最高だね!

なんて声をかけられまくった。

多少雑談しつつも何とか22時前に書き終えた。

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そんな訳で明日も少し短めの距離をまったり歩きます。

それでは!



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名前:mosari
年齢:30代アラフォー
性別:男性

2023年4月2日から夫婦の夢だった世界一周の旅に出ました。

小学校の同級生夫婦のポンコツ世界一周旅で世界の絶景、地球の美しさ、多種多様な文化を見てきます。 現在は3ヶ月のフィリピンでの語学留学を終えて、世界を巡ってます。

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