【世界一周413日目】2024.5.29 ペルー パントーハ
気温:22度〜30度くらい
歩数:9,507歩
1ソル=41円
今日の予定
- お散歩しながらパントーハ村について解説するよ
Twitterでブログの更新やリアルタイムに何か呟いてたりします。
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賑やかな朝と静かな朝
コケコッコーーー!
プエーーー!プギーーーー!
ワオーーーーーン!
今日もアマゾンの朝は賑やかだ。
7時半ごろに宿の外に出て様子を見てみた。
霧雨が降っていた。
また今日も天気が悪いのか。
政府の船はこちら側にも対岸にもいなかった。
どうやら別の地域に行ってしまったようだ。
これで年3回のお祭り的なイベントは終了か。
臨時店舗が無くなり、訪問者がいなくなりいつものパントーハの姿に戻った。
それはなんだかとても寂しい光景に見えた。
8時ごろにAzuも起きて来た。
最近Azuめっちゃ寝てるな。
まずは昨日洗濯できなかった分含めて2日分を洗濯。
雨が降ってるけど今日の夜着る物が無いので仕方ない。
少しでも乾いてくれることを願いながら屋根のある場所に干した。
洗濯後にマヌエラの様子を見に行くけど食事を作っている気配は無い。
それならばとマリアの食堂に朝ごはんを食べに向かったけどドアは閉まったままだった。
仕方ないから宿の前にある青空食堂で食べることにした。
プリメロのスープはいつものチキンスープと思いきやとろみのあるスープ。
でも味は結局いつもの鶏出汁ガーリック風味だった。
セグンドのメインは鳥の煮込みに豆、ニンジンのマリネと米、茹でたプラタナはどちらにも入っていた。
悪く無いんだけど、マリアの食事が美味し過ぎてイマイチに感じてしまうのは贅沢な悩みだ。
舌は肥やすな飯が不味くなる。
世界一周中はマジでこれだよな。
食後は散歩。
いつものように宿を出て左に進んでぐるっと1周してくるコース。
小さな村だからあっという間。
ハキリアリは今日も元気に働いていた。
今日はハキリアリが運んでいる葉っぱがわかったので道の真ん中に葉っぱを1枚置いてみた。
が、誰も見向きもしない。
彼らは葉っぱをちぎって持ってくので道の途中にあれば持っていけるはず。
が、誰もちぎって持ってこうとしない。
それならばと小さくちぎって置いてみることにした。
すると徐々に運ばれていった。
不思議だ。
楽しそうにハキリアリと遊んでいる僕を見て、
・・・ハキリアリおじさん。
Azuがなんか言っていた。
さて、今日で1週間滞在したのでパントーハの村のことを改めて紹介してみよう。
カボ パントーハ村について
まずこのカボ パントーハ(略してパントーハ)という村はエクアドルとの国境沿いにあるペルー側の村である。
上のGoogleマップを見てもらってもわかるとおり周囲に道は無く、陸路でのアクセスは不可。
アマゾン川の支流のひとつであるナポ川を船で移動するしかない。
アマゾンにある村ではあるが見どころは特になく観光客が留まる場所では無い。
旅行者が来るならほとんどがこの先にあるイキトスという街に行くための中継地として利用。
我々もそのつもりであったが次の船が10日後ということで長期滞在を余儀なくされた。
ちなみにイキトスに行く99%の旅行者は飛行機で行くのでこの村には来ない。
我々も1週間滞在しているが旅行者は我々を除くと3人しか見ていない。
インフラは電気が通っている。
が、節電のために使えるのは18時から23時まで。
ガスはプロパンがあるが、薪を使って火を起こすのもまだまだ現役だ。
薪割りの音が心地よかった。
水道(シャワーや水洗トイレ含む)は我々の泊まっている宿くらいにしか無さそうである。
生活用水は基本的には雨水。
雨が降ると豪快に水がバケツに溜まるのだ。
我々が今いるのは雨季だからか川の流れが早く、川で顔を洗うくらいはしている人を見かけるが、洗濯や風呂がわりにしている人は見ない。
テレビも見れる。
電波も通っているのでスマホを使っている人もいる。
宿にWi-Fiは無いが商店でバウチャーを買うと2ソル(82円)で1時間使うことができる。
18時以降になるとWi-Fiを求めて商店の前で座り込んでスマホをいじっている人を多く見かける。
インフラに関してはアマゾンという極地にしては想像以上に整っている印象を受ける。
もっと原始的な生活を想像していたが、意外と近代的な暮らしを営んでいるのだ。
もちろんゴミは基本的にポイ捨てだし、皿洗いはスポンジじゃなくて布の切れ端だし、人間よりも鶏の方が多いような暮らしではあるので、非日常感はたっぷりと味わうことはできる。
家はトタンか茅葺き屋根が大半。
近くの大きな街はイキトスになるが、そこまではスピードボートで2日かかるうえに片道300ソル(12,300円)かかる。
これはとてもこの村の人には出せる金額では無いらしい。
そのため4ヶ月に一度政府の船がやってくるので、そこで戸籍の登録や病院、歯医者などの医療チェック、年金手続きや銀行の手続きなどを行うことができるようになっていた。
我々も現地民と一緒に並んで船でお金を入手した。
食事は基本的に鶏、米、豆、パスタ、ユカかプラタナ。
ひとかけらのチキンで大量の米と豆とパスタを食べるのが基本。
あまり野菜を食べないし、川沿いなのに魚も出てこない。
味付けは日本人好みで美味しいがレパートリーが少ないので長期滞在だと飽きてくること必至。
食生活がそんなんだし医療もすぐに受けれるわけでは無い。
なので長生きできないのか年寄りはあまり見かけず、圧倒的に子供や若者が多い。
小さな村なのに寂しい感じがしないのは若者が多いからだ。
物価はペルー自体が安めではあるが、アマゾンなのでサービスは安めでも物はちょっと高い。
- 水は2.5Lで6ソル(246円)
- ハンモックは45ソル(1,845円)〜90ソル(3,690円)
- 食事は7ソル(287円)〜10ソル(410円)
- 宿は一部屋25ソル(1,025円)
という感じ。
まぁそれでも日本と比べるとまだ安いか。
気になる治安は良好。
夜歩いてても不安な感じは一切しない。
その代わり宿も部屋に鍵がかからず誰でも入りたい放題・・・
これが我々が泊まっている宿。
この村で一番立派な建物であり我々旅行者の家でもある。
市営と書いてあるのでホストのマヌエラ一家が業務を委託されてるって感じなだろうか。
シャワーも水道もあって井戸水を使っているので水がちゃんと透明。
トイレも水洗だ。
当然お湯は出ない。
部屋に鍵はかからず、窓の網戸は穴が空いてたり大きく裂けていて虫も入りたい放題だ。
1週間でゴキブリは3回見た。
mosariは虫刺されがひどく全身がぶつぶつ状態になった。
なぜかAzuはそこまででも無い。謎。
宿は1泊25ソル(1,025円)。
食事は別だがホストが好意でよく食事を提供してくれている。
リネン類は洗濯しているのはわかるが、なんせ熱帯雨林のアマゾンゆえ湿度が高かったりすぐに雨が降ってくるので生乾き臭がある。
台所はアマゾンの自然を感じられる素晴らしい作りだ。
薪がいい感じなのである。
エンジンオイルの缶(バケツ)に溜めた雨水と布の切れ端で皿を洗う。
ゴミは基本的にはその辺にポイ捨てする。
凄まじい量の虫がゴミの周りを飛び回っているがアマゾンなので気にしてはいけない。
ちなみに宿には鏡が無いので自分の姿をもう1週間見ていない。
mosari、鼻毛出てるよ。
Azuもな。
うそ?!言ってよ!!!
お互い鼻毛を切り合うという日本ではしたことがない経験もした。
この建物はエレナの商店。
いわゆる雑貨屋さん。
薬やボートのプロペラ、ハンモックや服など様々な物が売られている。
冷えた水2.5Lが6ソル(246円)。
近くの商店は1ソル高いうえに冷えてない。
エレナの店は他の店で買うよりも安いことが多い。
エレナは明るくて優しいおばあちゃん。
ついつい通ってしまいたくなる人柄だ。
こちらはWi-Fi屋。
2ソルで1時間Wi-Fiに繋ぐことができる。
停電中は使えないので18時〜23時に使うのが安心。
日が暮れるとワラワラと人が電波を求めて集まってくる。
我々も滞在中に4回航空券のチェックなど必要な時にだけ繋いだ。
Webサイトを見るくらいなら十分な速度が出る。
ここではあえてアマゾンを楽しむためにネットで見たのは必要なものだけ。
SNSはチェックしなかった。
両替商のロドリゴもこの辺によくいる。
この村では1USドルが公定レート3.7ソルに対して、3.5ソルとなかなかレートが悪い。
できれば他の町で両替しておきたい。
こちらはマリアの食堂。
村で一番美味しい料理を提供してくれる。
メニューは気まぐれで1種類しか置いてない。
朝と夜は別のものが出る。
1食10ソル(410円)と少し高めではあるが美味しいし出来立てで温かい料理が食べられる。
旦那のセグンドもいいおじさんだ、飼い猫のミチも可愛い。
これはイミグレーション。
国境自体は川なので近くであるこの村にイミグレがある。
近くには警察署?のようなものある。
この村に来たら忘れずにスタンプをもらっておこう。
この村で事件など起きず、観光客もほとんど来ないので職員はかなり暇している。
いつもゲームをしているか筋トレしているか、ココナッツを獲ってココナッツウォーターを飲んでいた。
地味にHONDAの綺麗な白バイがある。
しかしこの小さな村でその機動力が活きることは無い。
よく職員がこれに乗って昼ごはんを買いに行くのを見た。(歩いても2分の距離)
この辺は風が通るので暑い時はこの辺にいると涼しくて良い。
ここから先は軍の施設なので入れないが、この門の下は風がめちゃくちゃ気持ちくて昼間はよく座っていた。
ここが隠れた名スポットである橋。
見た目も良いがこの橋を渡った先の墓地の手前にハキリアリの巣がある。
いつ行ってもせっせと葉っぱを運んでいて癒されること間違いなしだ。
パントーハの村の紹介はこんなところだろうか。
シャイな人が多く最初は冷たい印象を受けるがちゃんと話すと皆優しいので安心して過ごすことができる。
この村からイキトスに向かうには週2便(月・金)のスピードボートで2日間か、2週間に1回のハンモック船で5日くらいかのどちらか。
我々は後者を選択したので10日間待つことになった(;´∀`)
ということで誰も得しない誰よりも詳しいパントーハ村の紹介でした。
参考になったらコメントすること!
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手伝いたいけど手伝えない
宿に戻ってきたらAzuは昼寝。
その間にブログの下書きを進めた。
3時間後にAzuが起きてきた。
マヌエラが客室を一生懸命掃除をしているので何か手伝おうと思い、我々は台所の掃き掃除をしておくことにした。
ゴミが散らばっていてかなり汚くなっていたから。
台所の掃除を終えて宿舎の廊下も掃除しておくことにした。
マヌエラにも喜んでもらえるかと思ったら、箒を取り上げられてしまった。
ありゃりゃ?
あまり余計なことはしない方だいいのだろうか。
何か手伝えることが無いか聞いてみるも大丈夫だという。
子供達が騒いで遊んでいると怒るマヌエラ。
ちょっと今日はあまり機嫌が良く無さそう。
このまま宿にいても雰囲気が良く無いので散歩に出ることにした。
大切な何かを思い出した
朝と同じ宿を出て左回りのルート。
最後にハキリアリに会いに行こうとしたらAzuに止められた。
もうハキリアリはいいよ。
残念、可愛いのに。
イミグレのある坂の上で風にあたりながらゆっくりと歩く。
ねぇmosari。なんだかね、忘れていた何かを思い出した気がするの。
突然Azuがそうポツリとつぶやいた。
え?何突然。何を思い出したっての。
んー、やっぱり言わない。
いや、そこは言おうよ(;´∀`)
んーとね。えーとね。
なぜが自分から言って置いて言い渋るAzu。
なかなか言わないがついに口を開いた。
この何も無いアマゾンの生活をしていてね、ずっとやることも無いのに1週間mosariとずっと一緒にいてね、やっぱりこれから2人で暮らしていって大丈夫って思えたの。ありがとう。
最近Azuはずっとプリプリしていた。
何かあるたびに何かに怒り、その矛先をmosariに向けてきてちょっとしたことで突っかかったりしてきていた。
Azuは変化が苦手で新しい環境に慣れるまで時間がかかるしその間はかなり不安定になる。
そんなAzuが毎日移動して観光して国を超えて・・・なんて生活はストレスがかなり溜まるみたいだった。
もちろん楽しいが大前提にあるんだけど、やっぱり1年以上もこんな生活を続けてるもんだからお疲れになってしまっていた。
が、この1週間で何か大切なことを思い出したようだ。
忙しく旅するのはもう終わりだな。
ちょっと南米の最後がドタバタしちゃうけど南米脱出まで1ヶ月を切った。
ここをなんとか乗り切ったらペースダウンして楽しく旅を終わらせよう。
2人手を繋ぎなら宿に戻った。
あぁ今日もいい日だ。
アマゾンに残る決断をしてよかった。
Azuがそう思ってくれることは絶景を見ることなんかより遥かに価値のある出来事だった。
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アマゾンで生きて、死んでいく
18時になってもマヌエラは掃除に忙しくて食事に取り掛かる気配が無い。
夜も外に食べに行くことにした。
もちろんマリアの食堂だ。
オラ!夕食2人分よろしく!
あら、ちょっと待ってちょうだいね。
キッチンでマリアの調理を見学したり、猫のミチと遊んだりして待つ。
出てきたのは焼いた鳥と米にサラダ、プラタナチップスとレモネード。
相変わらず美味しいし、サラダがあるのがほんと嬉しい。
この村は野菜が貴重すぎる。
食べながらマリアやセグンドはテレビを見ていた。
サッカーの中継だった。
さすが南米。
サッカーはどこにいても大人気だ。
途中でCMになった。
ピシッとしたスーツに身を包んだおじさんが広々とした清潔な家の中で立派なソファーに腰掛けながら何かの商品を説明していた。
マリアとセグンドはこの村で生まれ育ったと聞いた。
地元民にとって近くにあるイキトスの街に行くのだって金銭的に大変だと聞いている。
多くの村人はこの村で生まれていき、きっと死んでいく。
そんな彼らがテレビを通じて清潔で綺麗な格好をして快適な生活を営んでいる姿を見てどう思うのだろうか。
別の世界のことだと割り切っているのか、憧れているのか。
気になったけど聞くのは失礼な気がして聞けなかった。
僕らは彼らの生活にこうして触れさせてもらうことはできる。
だけど彼らはこちらの生活に触れることは叶わない。
画面越しの世界を眺めるだけなのだ。
持つものと持たざる者。
世界は平等じゃ無い。
でもそれと幸福度はまた別の問題だから難しい。
フィリピンでもアマゾンでもお金が無くたって笑顔で笑って僕らに無償の愛を与えてくれる人がいるのだ。
お金を払って宿に戻って水シャワーを浴びた。
ついに1週間が終わった。
もうすぐこの村を出る。
予定では2日後にハンモック船が到着し、3日後に出発するはずだ。
最初は何も無くてただ待つだけだと思っていた。
でもそれをAzuと2人でゆっくり過ごす時間と決めて滞在することを決意した。
それが大正解だと思える1日だった。
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ブログでは伝えきれない動画などもあるので合わせてぜひ。
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明日も何も無い1日。
だけど終わりは確実に近づいてきている。
それでは!