【世界一周517日目】2024.9.27 スペイン
残り305.7km
León→San Martín del Camino
歩行距離24.6km
気温:1度〜14度
歩数:34,927歩
1ユーロ=159.93円
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さようなら現代的な暮らし
5時半のアラームで目を覚ます。
これまでは割とスッと起きれたのだが今日はとても眠い。
昨日は休息日だったし、早めに寝たので睡眠時間も問題無い。
だけど起きたく無いくらいに眠い。
すっかり早起きが苦手になってしまったみたい。
このまま二度寝…
ってそうもいかない(;´∀`)
今日の宿は予約していないので早めに到着するに越したことはない。
なんとか起き上がりつつ、Azuを起こす。
やっぱり眠そうだ。
まずは朝食。
お湯を沸かしてコーヒーと白湯も用意した。
サンドイッチはツナマヨネーズにした。
バナナにシナモンロールにパイナップルにヨーグルトと充実。
はぁ…快適やったなぁ。これから本当に歩くん?寒いよ?
それな。ほんと快適だったねぇ。
なんで僕は貴重な人生の夏休みにわざわざ早起きして暗い時間からわざわざ歩いてるんですかね?
一昨日までのやる気はどこに行ったやら。
ホストのママは寝ているので綺麗に片付けてそっとドアを出た。
お別れは昨日のうちに済ましている。
Azuはとても丁寧にコミュニケーションをとっていた。
間違いなく日本人の株が上がったことだろう。
ヨッ!
痛みのカミーノ
7時にマンションを出た。
さむ…
多分気温は5度以上あるのだけれど、冷たい風がビュウビュウ吹いている。
あっという間に奪われる体温。
それでも歩く。
だって僕らはピルグリム。
歩いて、食べて、寝るだけだ。
あれだけ嫌がっていた身体も歩き始めるとすぐにスイッチが切り替わる。
いつの間にか「さぁ、歩こう!」とやる気に満ちている。
束の間の日常にサヨナラをして歩いた。
Convento de San Marcos。
修道院跡を使った高級ホテルだ。
うーん、かっこいい。
郊外へと続く橋。
移動の為に掛けれれているだけの建造物。
だけど今の僕にとっては旅立ちの象徴でもある。
さぁ、今日も行こう。
…どっち?
やる気とは裏腹にスムーズに歩けない。
大きな街あるあるなのだが道標となるモホンが探しにくいのだ。
道幅も広くどこにあるか見落としてしまいがち。
それに加えて車のヘッドライトによる灯り。
Azuがいないと完全に見落としていたモホン多数(;´∀`)
まだまだ空は暗く街灯を頼りに歩いていく。
次の街であるTrobajo del Caminoまでは3.8kmのはずが、15分ほどで到着してしまった。
どうやら我々がレオンで泊まっていたのはかなり端っこだったのでその分距離が縮んでいたようだ。
確かに2日前レオンに入ってからめっちゃ歩いたもんな…
なんか得した気分だ。
Trobajo del Caminoはレオンの郊外の街並みがずっと続いていたので正直違いがわからない。
程なくして街が終わり道路沿いを歩いた。
ふと、少し明るくなっている事に気づいて後ろを振り返る。
太陽が昇っているようだったがそのほとんどは雲に覆われてしまっているようだ。
僅かな隙間からオレンジ色に輝く光が見えた。
これでは期待していた太陽光が届かない。
いつまで経っても寒さがおさまらない。
風が強すぎて寒すぎる。
自動車のパーツやインテリア屋さんなんかが並ぶ大きな自動車道の脇を進む。
大きな街の近くはこのようなつまらない人工的な道が続く。
8:10 La Virgen del Camino到着
寒い寒い。
でもまだまだ1時間だから休憩はしないかなぁ、とは思っていたが結局この街のカフェは開いてなかった。
今回は休憩するつもりじゃなかったからいいけど、こういうのが難しいんよな…
街を出て再び次の街に向かって歩いていると、途中でサンティアゴまで300kmの案内を発見。
って事はもう残り200km台ってことか。
な、なんかサンティアゴが近づいて来た気がするぞ…
でも気分はちょっと晴れない。
その理由は僕の左膝にあった。
膝が痛い…
元々僕の膝はとても弱く、負荷をかけると痛みが出てしまうのだ。
カミーノを始める前、いや、世界一周する前からかなり心配していた。
実際中南米では登山の帰りに痛みが出たこともあったが1日だけなので頑張れた。
カミーノ中はトレッキングポールのおかげか痛みが出ることも無く歩き続けられることが出来て驚いていた。
が、レオンに入る2日前くらいからたまにズキっと痛みが出ることがあった。
でも昨日は1日休憩したし大丈夫かと思っていたが今日も痛みが出始めてしまった。
今はまだ歩けないほどじゃ無いけれど、限界を超えた場合鋭い痛みが恒常的に発生してしまいとても歩けなくなってしまう。
歩き方を変えたりしてみてもダメ。
とりあえず様子を見てみるしかないけどサンティアゴ行きに暗雲が立ち込めてしまった。
9:00 Valverdedela Virgen到着
街の中の教会の尖塔には立派なコウノトリの巣が乗っかっていた。
モコモコと上が膨らんでいるのが巣。
6月にはコウノトリは巣立ってしまうそうだ。
この街でカフェ休憩したい。
パッと見見当たらないので現地の人に聞いてみるも無さそうな回答。
マジか(;´∀`)
幸い次の街は1.5km先。
ちゃっちゃと向かう。
あまりに寒すぎて食べたい鍋について話しながら歩く。
とりあえず僕はチゲ鍋。
Azuはすき焼きにチゲ鍋にもつ鍋に火鍋と盛りだくさん。
あぁ、マジで食べたい。
9:25 San Miguel del Camino到着
カフェー!カフェー!
今日はレオンの街を出てから全然カフェを見かけていない。
が、ついに発見。
震える手で財布を開けて5.9ユーロ(944円)を支払う。
ようやく暖かい飲み物を飲むことが出来た。
いつもは歩き始めて1時間もすればAzuは暑くなって何か脱ぎ始めるが、今日はずっと寒いママだった。
かじかんだ指を温めながら飲んだ。
美味しいトルティーヤも食べて再び歩く…前にウルトラライトダウンも着る事にした。
今日は寒すぎる。
街を出て道路脇の未舗装路を歩いていく。
風が強くて向かい風。
会話するのも一苦労だ。
次の街は7.6km先。
風が強くてペースが上がらない。
1時間半ちょっとで着くはずだがAzuの膀胱が限界を迎えた。
Villadangos del Páramoの手前にあったカフェで再びトイレ休憩。
なんとこれで2.6ユーロ(416円)。
この巡礼中で1位2位を争う高コスパだ。
っていうか多分これくらいが現地価格なのかもしれない。
巡礼路はどうしても高めなのかもな。
こんな感じで現地のワーカー達が集まる店ってのは美味くて安い。
Hotel Avenidaというホテルの下のカフェ。
Villadangos del Páramoの街の少し手前の道路沿いにある。
ウユニ塩湖に行ったバックパッカーならつい気になってしまうホテル名が目印だ。(ウユニの安宿で日本人御用達なのがAvenidaなのだ)
満足して再び歩く。
12:00 Villadangos del Páramo到着
休憩も不要なのでサクッと通過。
今度一時帰国した時に何をするかを話した。
11月に帰るがすぐにニュージーランドに飛ぶ。
限られた時間の中で何をするか考えた。
まぁ前回の7月からそんなに時間も経って無いしそこまでする事は無さそうだ。
12:40 San Martín del Camino到着
13時になるかと思っていたがちょっとだけ早くついた。
歩くペースもゆっくりだったので単に最初レオンの郊外近くに宿をとっていたおかげだろう。
この街はモデルルート上にある街なのでアルベルゲの数が多い。
予約をしていないのでまずはアルベルゲ探しだ。
時間も早いし8ベッドしか無いキッチン付きの公営アルベルゲに行ってみる事にした。
奥まった場所にあるアルベルゲの入口には13時からチェックインの文字。
周りには誰もいない。
これはイケたぞ!
勝ちましたなぁ。
チェックインまで少し時間があったけどオスピタレロが手招きするもんだから建物の中へ。
意気揚々とパスポートを出すと、
君たち予約してるよね?
してないよ?(公営アルベルゲだし)
そうか、ごめんよ、今日はもう予約でいっぱいなんだ。
うわーマジか。
公営アルベルゲなのに予約で満員パターンか。
ほんとこれ困るんだよな…
仕方なく街の入口に戻って他のアルベルゲへ。
街の奥のこじんまりとしたアルベルゲだから小さくてもイケると思ったのだが作戦失敗だ…
往復1.5kmかけて街の入口のアルベルゲへ戻って来た。
ここは40ベッドもあるから大丈夫だろう。
今日はもういっぱいなんだ。
マジかよ…
ならばと近くにあった別のアルベルゲ。
ここは15ユーロとちょい高いがもう仕方あるまい。
ごめんなさい女性用なら開いてるんだけど…あ、個室なら45ユーロであるわよ。
個室高いよ(;´∀`)
まいった。
この時間で公営のアルベルゲにこんなに断られるのは初めてだ。
サンジャンからでは無くレオンから歩き出すピルグリムたちがこぞって予約したのだろうか?
それなら明日以降も大変そうだな…
そうしてできれば避けたかった評価の低いアルベルゲにやって来た。
Albergue Peregrinos Santa Ana
部屋は空いていたが無愛想なおじさんはこちらをほとんど見ないでつまらなさそうに仕事をこなしていた。
10ユーロ(カード不可)
こういうアルベルゲはハズレの可能性が高い。
案の定、安いのに部屋はガラガラだった。
たまにあるのだが2段ベッドなのに階段が無いのでフレームを使ってよじ登るしかない。
そして2段ベッドの上段にサイドレールも無いので寝相が悪い人はアウトだ。
電源も部屋に数ヶ所しか無く争奪戦は必至だ。
だが他が空いていないので仕方ない。
とりあえずシャワー。
うん、冷水では無いが温かくも無い。
凍えた1日だっただけにかなり残念だ。
震えながら洗濯。
外に洗い場があってオケも石鹸もあったのは良かった。
そのまま庭のロープに干したらあっという間に乾いてくれた。
その後はあまりに寒くて寝袋にくるまりながらブログを書いた。
これは風邪引くな…
なんか芯から寒い。
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夕食は身体を温めましょう
そんな訳で身体を温めるために先ほど断られた街の1番入口側にあるアルベルゲにやって来た。
目的は夕飯だ。
オーダーして待つこと30分。
…
…
…
ラーメン定食であるw
辛ラーメンが売っていて、宿の人が作ってくれるシステムになっていた。
これで6ユーロ(960円)。
高いけど辛ラーメン自体が買うと3ユーロくらいするのでご飯と卵、調理の手間、場所代を考えるとまぁ許せなくは無い。
と、思う事にした。
だって寒いんだもん。
泊まっている宿で夕食を頼むこともできるがその場合は確か14ユーロ。
必要経費と割り切っているけどAzuは節約しようとしてくれている。
その理由はこの間何度か出会った日本人の女の子が関係している。
彼女はテントを持参して宿代すらかけない日もあるし、カフェには1回しか入って無いそうだ。
休憩はその辺に座って水とクッキーかなんかを食べていると言っていた。
同じ日本人の女の子がそんなハングリーな旅をしていると知って思うところがあったみたいだ。
でも彼女はキャンプが趣味でお遍路もクリアしてるし僕らよりもずっと若い。それに僕らがバックパックを買ってまだ2ヶ月だよ?比べたらいけんよ。
そう言ってみたけどAzuは「キッチン付きのアルベルゲに泊まれればーー!」と、悔しそうだった。
辛ラーメンは辛くてあまり好きじゃないんだけど、今はその辛さがありがたかった。
数口食べただけで汗が吹き出てくる。
身体を温めることには無事に成功だ。
食べ終わってもすぐに宿に戻ることはしない。
宿に戻っても共有スペースが無いからだ。
ダラダラ過ごしながら今後数日の間で予約が必要そうな小さな街のアルベルゲにAzuが連絡してくれた。
膝の調子が悪いのにここからは真っ平らなメセタ台地が終わって登りが始まる。
登りがあるというか事は下りもある。
膝が持つかここで散るのか。
正念場が迫って来ていた。
アルベルゲに戻ったらスマホを充電したかったが見事にコンセントの争奪戦が起きていた。
16人に対して6ヶ所しか無いからね…
せめて共有スペースがあればいいんだけどそれも無いので辛い。
って言うかみんな困ってるのに充電されてるのは時間のかかるモバイルバッテリーや、今すぐには困らないであろうイヤホンだったり。
確かにスマホ充電するより、スマホを数回充電できるモバイルバッテリーを充電した方が便利なんだろうけどその分時間かかるんよなぁ(;´∀`)
ちなみに僕もモバイルバッテリーを持って来ているが一度も使っていない。
なぜなら充電に必要なケーブルを家に忘れて来てしまったからだ。
せめてカミーノの前に気づいていればモバイルバッテリーは送っておくことが出来たのに今は無駄な重しになっているのであった…(ケーブル買えば良いのだがこれまでそんなに困らなかったのでいいかなと)
Azuが女子トイレのを使って充電しつつ、運良くおじさんの充電が終わった瞬間にゲットできたのでとりあえず満タンまで充電できた。
夜寝る前にブログを書いたりしたら結構減った状態で朝を迎えるだろうが仕方無い。
我々は朝早めなので朝に準備をしながら充電すれば良いだろう。
今回は困ってますがまぁモバイルバッテリーは無くてもなんとかなります。
あった方が便利だけど少しでも荷物は軽い方が良いので…
日本人だし助けるべき?
充電しながらスマホをいじっていると声をかけられた。
あ、日本人の方ですか?
同室に日本人の方がいたようだ。
序盤は全然合わなかったのに最近良く日本人に会うな。
サンジャンからスタートしつつ、たまにバスを使いながらサンティアゴを目指しているそうだ。
それもまた良いだろう。
僕も膝次第ではバスの可能性もあるしな…
実は今トラブル中なんです。
そう彼女は切り出した。
聞けば1枚しか無いキャッシングできるカードがATMに吸い込まれてしまったそうだ。
現金を手に入れる方法を探しているというのだ。
この話を聞いてピンと来た。
数日前にX(Twitter)で他のピルグリムの方が「同じ日本人の方でカードが吸い込まれて大変そうだった。」と投稿しているのを見ていたからだ。
彼女の事だろう。
ちょっと手間ですけど、クレカが使えるカフェかアルベルゲのレセプションに張り付いて、現金で支払おうとしている方に変わってカードで決済して、その分現金をもらう方法でコツコツ集めていくしか無いと思います。
そう伝えておいた。
ねぇ、どうしようか?
彼女と別れた後にAzuがそう聞いて来た。
我々がお金を貸さなくて良いか?そう言いたいのだろう。
Azuは同じ日本人同士助け合わなくて良いのかどうか、それを気にしている。
我々はキャッシングができるから、返金してもらえると信じて貸す事はできる。
が、どこまで信用できるのかはわからない。
なんせ今ばったり出会ったばかりなのだ。
冷たいようだが、
少なくとも僕らから提案する必要は無いよ。もし言われたら考えようよ。
そうする事にした。
こう言う時はどうするべきなのか、難しい問題である。
言われたら考えます。
言われたら…
夜は寒さに震えながら過ごしたけれど、ドイツ人がドアを全開にした。
この部屋臭いから5分開けるわね。
そう言ってめちゃくちゃ冷たい空気を取り込んだ。
まぁ換気ならば仕方無い。
当然5分で閉めないのでAzuが閉めた。
すると、
ガラガラガラ
今度は窓を開けた(;´∀`)
明日の朝の気温2度なんですけど?
寒いよ?ねぇ?
何考えてるの?
ドイツ人ってフレッシュエアーを欲しがる人が多いんだよな。
寒すぎるんよー(;´∀`)
■Instagramはこちら
フォローするとAzuとmosariが喜びます。
ブログでは伝えきれない動画などもあるので合わせてぜひ。
ストーリー欄を要チェック!
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風邪引いてませんように。
それでは!