皆様こんにちは。
JALがLCCに参入するということで話題になった「ZIPAIR」。
2020年5月に就航予定でしたがコロナ騒動でそれどころではない模様。
このまま忘れられそうなので今わかっている情報を集めてみました。
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ZIPAIRのビジョン
ZIPAIRは分類的にはLCCになります。
ただし、クオリティを犠牲にしたLCCにはしないと名言しており、LCCとFSC(フルサービスキャリア)の中間の立ち位置になりそうです。
今の時代に合ったサービスクオリティと究極のコストバリューを両立を目指すとブランドを定義しています。
若い子達と話をしていると我々おじさん世代とは消費行動が全く違うと思い知らされます。
- 行き先はInstagramで決める
- 宿はairbnbで取る
- 飛行機はLCC(安ければ何でもいい)
- モノよりはコト
当然全員が全員そうなわけでは有りませんが、新人達の会話には驚かされることばかりです。
つまりいいサービスだけを目指してもその先が無いことはわかっているわけですね。
ZIPAIRのようにコストとサービスのバランスを取った航空会社を使ってもらい、そのうちの何割かがJALにアップセルしていくことを狙っているんでしょう。
いい目の付け所だと思います。
なので運賃的には、
LCC<ZIPAIR<JAL
となるわけで、実にバランスが難しいでしょうね。
高くしすぎるとLCCでいいやとなるし、それこそJALでもいいやってなっちゃいますからね。
名前の由来
「ZIPARI」という名前は英語で、矢が素早く飛んでいく様子を模した擬態語“ZIP”から生まれた造語だそう。
LCCだけどフライトの体感時間が短く感じるようなフライト体験を目指したり、「ZIP CODE(郵便番号)」が持っている「さまざまな場所に行ける」という意味もあるそうです。
決して人を詰め込んで圧縮する「zip」ファイルでは無いそうです。
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就航路線と就航日
ZIPAIRは2020年に2つの路線からスタートするとしています。
- 成田−バンコク(スワンナプーム):2020年5月14日(木)
- 成田−ソウル(仁川):2020年7月1日(水)
なんとバンコクは就航まで2ヶ月切っているわけです。
タイ 英文健康証明書、旅行保険の携行を全ての外国人に義務付けに変更
が、タイは3月22日より全ての外国人に出発72時間以内に発行された健康証明証の携帯や海外旅行保険加入を義務付けました。
・新型コロナウィルス感染症(COVID-19)につき感染している恐れがない旨を示す健康証明書を確認する。健康証明書は,出発日の72時間以内に発行されていなければならない。
・新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の医療費につき,10万米ドル相当以上の額を補償することが分かる保険証券を確認する。
入国禁止になっているわけでは有りませんが、健康証明書を発行してまで行きたくないですよね。
健康で入国できても感染して帰ってくるだけでしょう。
バンコクに行く理由は「屋台やマーケットの人混みでアジアの熱気と食事を楽しみたい」か、「お姉ちゃんと密室で異文化濃厚接触」するかのどっちかですしね。
mosariはバックパッカーの聖地カオサン通りが好きですが、今はどうなっていることやら・・・
JAL本体も減便や運休で資金繰りに奔走しているような状態でしょうから、このタイミングで新規就航は絶望的でしょうね。
↑航空会社によっては9月までは混乱が続くとみていますしね。
就航初便は物珍しさでメディアやyoutuberが殺到するでしょうけど、それ以降の予約は絶望的でしょう。
そして肝心のZIPAIRからは何も発表はありません(;´∀`)
予約も開始していないので5月就航は無いんじゃないでしょうか。
使用機材
ZIPAIRはJALのお下がりであるB787をLCC用に改修したものを使用します。
2クラスのシートが用意され、合計で290席で運行予定。
- ZIP Full-Flat:18席
- Standard:272席
おそらくJALのベースとなった機材はこちらのE03型と思われます。
JAL仕様での座席数は206席でしたので、約1.5倍の座席数を実現しています。
ビジネス | エコノミー | |
JAL | 30席 | 176席 |
ZIPAIR | 18席 | 272席 |
ビジネスクラスの1〜3列までの18席をそのままビジネスクラス(ZIP Full-Flat)として残し、7列目以降のシートを上手く再配置して100席近くエコノミーを増やしているみたいですね。
JALのB787のエコノミーって他社と比べてシートが広いのが特徴です。なのでこれを他社同等に戻すことで座席数を確保したのでしょう。
シートピッチとシート幅を比較してみましょう。
参考までに同じB787を用いているスクートのシートも調べてみました。
シートピッチ | シート幅 | |
JAL | 84cm | 48cm |
ZIPAIR | 79cm | 43cm |
スクート | 79cm | 46cm |
やっぱり広かったシートピッチを他社同等に狭めていますね。
※スクートはLCCですがFSC同様のシートピッチを取っています。他のLCCはもっと狭いです。
シート幅がスクートよりも狭くなっていますが、ZIPAIRは肘掛けと肘掛けの間の幅で計算、スクートは肘掛けを考慮しないシート幅で計算しているとか計測方法が違うんじゃないかな・・・?
どちらにせよZIPAIRもスクートも3−3−3の配列です。JALのみ2−4−2の8席配列で優位性を残した形に。
んで気になるシートはどんな感じか見てみましょう。
まずはプレミアムクラスであるZIP Full-Flatから。
まじかよ。ヘリンボーンじゃないですか。
ということはこれまでの2−2−2じゃなくて1−2−1ですね。
しかもフルフラット。(まぁ名前がZIP Full-Flatですからね)
やるじゃないか・・・
シートは革張りで高級感がありますね。(ただし合皮)
写真にはありませんが、このシートは個人用モニターがありません。(当然エコも無い)
そう、シートに快適さは求めつつも、個人用モニターを削ることでコストダウンを図っているみたいですね。
最初から無いとわかっていれば本を持ち込むとか、スマホに動画を入れておくとかできますからね。
コストを削るにはいい目の付け所かと思います。
一方でJALのA350は国内線なのに全席に個人用モニターを搭載。
うーん、見た目だけならモニターが無い以外はJALのスカイスイート3よりもいい感じに見える。
JALのスカイスイートは圧迫感がすごいから苦手ですが、ZIPAIRはどうなることやら。
続いてエコノミーに相当するStandardの座席がこちら。
こちらも革張りでLCCの安っぽさは感じません。
モニターが無いので電源とタブレットを設置できるホルダーなんかが用意されています。
暇つぶしは自分で持ち込めってことですね。
電源もバッチリなので到着後も充電100%で写真が撮れまくれますね。
他に特徴的なのはLCCだけどトイレがウォシュレット付きなんだそうです。日本が世界に誇るTOTO製ですよ!
後は食事がLCCのように有料のオーダー式になるのかな。きっと。
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制服
これがZIPAIRの制服だああああ!!
注目すべきポイントが2つ。
- 靴はスニーカー
- 女性にもパンツスタイル有り
ってことでしょう。
JALの華やかなイメージから一転実用性重視のスタイルですね。
今どきって感じ。
こちらはJAL。
素敵だ。
JALは2020年4月1日から制服を変更。
ターミナル
ZIPAIRは成田空港第1ターミナル北ウイングを利用することに決定しています。
『ZIPAIR』成田空港第1ターミナル北ウイングの使用を決定
株式会社ZIPAIR Tokyo及び成田国際空港株式会社は、本日8月1日、2020年5月の運航開始日より、成田国際空港 第1ターミナル 北ウイングを使用することを決定しました。また、本日8月1日より、本社所在地を同ターミナルに移転しました。
http://www.zipairtokyo.com/ja/press/article/2019/0801.html
ん?第1ターミナル・・・
成田のターミナルは超ざっくり、
- 第1ターミナル(北ウィング):スカイチーム
- 第1ターミナル(南ウィング):スターアライアンス
- 第2ターミナル:ワンワールド
- 第3ターミナル:LCC
って感じになっています。
LCCだから第3ターミナルか、JALと同じ第2ターミナルかと思っていましたが、主にスカイチームが利用している第1ターミナル北ウイングというのは意外ですね。
JALと同じと思って第2ターミナルに行かないように注意しないといけませんね。
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2レターコード
JALならJL、ANAならNHと航空会社を2桁で表す2レターコード。
ZIPAIRは「ZG」っぽいですね。
ZG001便みたいな表記になるんですね。ほーん。ZG。なんか強そうですね。
ちなみにANAがNHなのはANAの前身である日本ヘリコプター(Nippon Helicopter)を継承しているからですね。
ANとかでいいのにね。と誰もが思ったことでしょう。
絶賛テスト飛行中!
Twitter上で多くの目撃情報があげられています。
2020.03.31
ZG971/ZIPAIR
JA822J
NRT-KIX
テストフライト
さくらの山にて pic.twitter.com/iJBeVK4BZS— 元ぐんまおじさん (@jareo20180126) March 30, 2020
こうやって見るとなんか今までとは違うデザインに感じますね。
文字文字しいと言うかなんというか。。。
今後どうなるかわからないZIPAIRですが、就航に向けてテスト飛行は行っているようですね。よかった。
訓練飛行に励んでいるZIPAIR
色々な意味で心配です・・・ pic.twitter.com/BpVzyYqmwm— ✈️CASTLE 41✈️ (@NRT0324) April 2, 2020
まとめ
ZIPAIRは2020年5月にバンコク路線で新規就航予定でしたが、2020年4月2日現在予約すらできず、何もリリースがない状態です。
追記)2020年4月9日に正式に延期のリリースが出されました。
- 5月14日にバンコクへ就航予定(
未定?延期決定) - 7月1日に仁川へ就航予定(
未定?延期決定) - いずれも現状予約不可
- 使用機材はB787の2クラス
- ビジネスクラスはフルフラット
- エコノミーはFSCレベルの広さを維持
- 両クラスともモニターは無し
- ウォシュレットは有り
- 制服は実用重視
- 成田第1ターミナル北ウイング利用
- 2レターコードはZG
- 絶賛テスト飛行中
って感じですかね。JALのマイル積算とか、そのへんはどうなるんだろうか。
コロナで大変かと思いますが、日本に新しい航空会社が産まれるのはなんだかワクワクしますよね。
楽しみに待ちたいと思います。
それでは!
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