【世界一周503日目】2024.9.13 スペイン
残り571.1km
Azofra→ Redecilla del Camino
歩行距離25.4km+3km
気温:3度〜14度
歩数:40,072歩
1ユーロ=155.98円
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朝一番
真夜中に家族が交通事故に遭って亡くなる夢を見た。
なんちゅー最悪な夢だ。
何かの予兆じゃ無い事を願って再び眠りについた。
5時半に起きる。
アルベルゲなのに個室なのでめちゃくちゃ快適。
特に家族からLINEも入ってないので何も起きてないのだと一安心。
そっと部屋を出ると静まり返った廊下。
どうやら誰も起きて無いようだ。
顔を洗ってまずは朝食。
昨日スーパーで買っておいたやつ。
今日のサンドイッチはAzuの希望でブルーチーズ。
あ、朝からブルーチーズはキツい(;´∀`)
た、確かにね。
食べ終わったらサッと歯を磨いてパッキング。
ついにちょうど7時に出発する事が出来た。
何度も7時と思いながら毎回15分は遅れてたんだよね…
最長距離を歩く日
真っ暗ァァァア!
Azofraの街は小さいのであっという間に郊外の未舗装路へ。
つまり街灯が無くなる。
こ、こええ。
未舗装路だから石もゴロゴロしてるし、水溜まりもあるかもしれない。
だが我々には秘密兵器がある。
そう、ブレブレだがヘッドライトだ。
日が昇る前から歩く事を想定して持って来ていたのだが、ついに役立つ時が来たようだ。
本当は5時くらいから歩くつもりだったんだけど意外とAzuが歩けるので7時ごろに出れば大丈夫だったのである。
いつもと違う事をするのは楽しい。
こういうのがやりたかったんだ。
いつもより元気に歩いたのだが、
雨、降ってね?
降ってるね…
また雨!
予報では今日は降水確率10%だったのに!
雨の降らない日がほとんど無いのだがどうなってるんだろうか。
スタート地点のサンジャン ピエ ド ポーで買ったポンチョが酷使しすぎてそろそろダメになりそうで怖い。
明るくなったらヘッドライトはオフ。
明るくと言ってもドン曇りで暗いのだが(;´∀`)
雨が弱くなると今度は暑くなる。
ポンチョを脱いで再び歩く。
途中ひまわり畑に出くわした。
どこまでも続く黄色の絨毯。
1ヶ月前だったら目を見張るような景色が見れた事だろう。
うつむいたひまわりを横目に軽快に歩くAzu。
昨日は16kmしか歩いて無いし、ベッドも快適だったからだいぶフレッシュだ。
振り返ると少しだけ朝焼けに輝く空が見えた。(写真では全く伝わらない…)
次なる街を目指して歩いていると丘を登りきった所にフラットなエリアがあるのが目に入った。
あの犬連れの人この辺でテント張ってたりしてね。
えー?そうかなぁ?ってテントあるよ!
まさかと思って近づいてみると見覚えのある犬の姿が!!
ほ、本当にいた!!
飼い主もテントから顔を出していて手を振って挨拶。
オラ!ブエン カミーノ!
もうこれで3回か4回見かけている。
大切なペットと一緒に巡礼して、テントを張って夜を過ごす。
素敵すぎる。
次はどこで会えるかな。
かつてのピルグリムのオブジェと一緒に。
ここから少し進むと今日初めての街に到着。
9:00 Ciruena到着
歩き始めて2時間、9.2kmの道のりだった。
今日はまだまだ歩くのでカフェに入って休憩することにした。
飲み物くらいかと思っていたけどお気に入りの目玉焼きが付きのサンドイッチを見つけたのでつい食べてしまった。
カフェ コン レチェと紅茶にサンドイッチで4.9ユーロ(765円)と良心的な値段だった。
このサンドイッチが2ユーロ(312円)とは信じられん。
つい「グッドプライス!」と言ってしまった。
他のカフェなら倍で売られててもおかしく無い。
黄身は半熟だし、ベーコンは厚いし、しかもロースポークも挟まってたしチーズもあった。
温めてくれたし大満足すぎる。
食事中に大雨が降って来たのでゆっくり50分くらい休憩してしまった。
なかなか止まないので覚悟を決めてポンチョを被って外に出た。
幸いすぐに弱まってくれたけど本降りの間に歩いていたピルグリムたちは大変だったろうな…
我々はラッキーだったがそもそも今日は降らない予定なのだが…
程なくして雨は止み青空も見えた。
地平線まで伸びる巡礼路。
今日もまだまだ歩きそうだ。
いつの間にかあれだけあった葡萄とオリーブの畑は無くなり再び刈り取られた後がシマシマ模様を作って広がっていた。
1時間半ほど歩いて次の街の入口が見えて来た。
10:50 Santo Domingo de la Calzada到着
雨に濡れた石畳みの街を歩いてスーパーを探す。
途中で素敵な水道を発見。
ピルグリムの物と思われるバックパックに繋がれた水筒から水が出るようだった。
まだまだ水は持っていたので手ですくって飲んでおいた。
賑わっている中心地の近くでカフェに入って昼食タイム。
オレンジジュースとコラカオ。
疲れた身体にオレンジジュースが美味すぎる。
巡礼路から外れたカフェだったので他にピルグリムはおらずちょっと浮いてるかもしれないが気にせずに持って来たサンドイッチを食べた。
Azuはなんだか居心地が悪いとバツが悪そうだった。
日本なら持ち込みなんてしないけど海外は高級なレストランでも無い限り何も言われない。
その後スーパーに寄って明日の朝と昼の分の食材を買った。
お腹も膨れたし元気に午後も歩く。
街を出るとモホンは未舗装路を示していた。
未舗装路をテクテクと歩きながら話題は先ほどの犬連れピルグリムの話からペットについて。
やっぱり私は犬飼いたいなぁ。大きいのがいいよ。
Azuも犬の魅力に気づいてしまったようだ。
そんな話をしながら歩いて行くと分岐点に差し掛かった。
おかしい。
明確な分岐点なのにモホンが無い。
これではどっちに行っていいかわからない。
無いわけが無いのだが、無い。
という事は考えられるのは1つ。
我々がどこかで道を間違えたという事だ。
地図を見て次の街の方向はなんとなくわかるのでそっちに進んでも良いのだが、正規ルートから外れて歩くのはなんだか違うなと思った。
もし道を間違えてたとしても近くかもしれない。
注意深く見渡しながら来た道を戻る事にした。
戻るのムカつく!もったいない!
Azuはお怒りだ。
まぁでも見落としてたのは我々の落ち度かもしれないじゃん。とりあえず間違えたポイントまで戻って判断しましょう。
と、言ったもののなかなかモホンが見当たらない。
…
…
…
そして20分もどった所についに発見。
未舗装路に突入して割とすぐの所だった。
現場はここ。
未舗装路が終わりそのまま道に沿って砂利道に進んだ。(写真の右の道)
だけど車が通るちゃんとした舗装路を渡った先に小さくモホンがあった。(写真の左奥)
わ、わかりにくい(;´∀`)
もう少し分岐点に近づいた写真がこちら。
我々は右の道を進み、正しくは左の奥。
問題なのはこの黒い袋が被された看板だ。
こいつが間違いなく左に進めと書いてあるハズ。
道を渡るなら普通はここにモホンがあるのだが隠されているとは…
こんなん気づかないよ!ムカつく!
Azuお怒り継続。
あなたはピルグリムです。あなたに出来るのは歩くこと、寝ること、そして祈ることです。
この間ミサで話してくれた牧師さんの真似をしながらおどけてみた。
こういう時に2人して「ムカつく!ムカつく!」って僕はあんまりしたく無い。
雰囲気悪くなるから。
だからおどけて嫌な空気を変えようとしてしまう。
でもこういう時に求められているのって同意だったりする。
だからいつもAzuは同意しない僕に当たって来たりする。
私に当たってはいけません。あなたが出来るのはその怒りを目の前に一歩踏み出すエネルギーにする事だけです。
いつもならこの辺で「ムカつく」と僕を叩いてくるのだが今日は違った。
このやろ!シュッシュッ!
目の前に向かって(一歩踏み出すのでは無く)怒りをぶつけていた。
これには驚いた。
Azuも歩き続けることで何か変化が生じているようだ。
歩き終わった頃が楽しみだった。
しかしタイミングが悪かったのも事実。
今日は初めて25kmを超えて歩く日だったのだが、このミスで3kmも追加で歩く事になってしまったのだ。
28km強の道のりになったしまったのだ。
登りに差し掛かるとほぼ無言になるAzu。
こちらに返事をする余裕も無いようだ。
気力って精神面に左右されるから、一気に疲労感に襲われてしまっているのだろう。
本当なら6kmの道のりを9km歩いて次の街の入口が見えて来た。
ここでも休憩しようね。
気力を振り絞って歩くAzu。
そしてようやく次の街に到着したのであった。
14:00 Grañón到着
カフェでヘロヘロのAzuが頼んだのがこちら。
カミーノ始まって以来初のコーラ!(2ユーロ)
マジで美味かった。
今朝の宿からここまでは間違わなければ21.5kmだが3km多く歩いてるので既に24.5kmと十分な距離を歩いている。
だがここからもう一踏ん張りしないといけない。
何故なら次の街の宿を予約しているからだ(;´∀`)
こういうのがあるのが嫌なので予約したく無いのだが、次の街の宿が8ベッドしか無かったので予約しない方がリスキーだと判断したのであった。
よし、行くよ!
先に出発の声をあげたのはAzu。
お、やる気!
歩かないといつまでも宿に着かないからね!
その通りだ。
次の街まで4kmだ。
頑張ろう。
街の外に向かうとこれまた広大な大地が広がっていた。
どこまでも続くなだらかな丘陵地帯、人工物が少なく冒険心がくすぐられた。
思わず展望デッキの端に駆け寄って子供みたいにその光景に見入っていた。
うわー!すごー!うおー!
mosariはなんでそんなに元気なの?
コーラ飲んだからね。あいつマジ麻薬だわ。
Grañónの街に到着する前は多少の疲れは感じていたが、この光景はなかなかに素晴らしい。
一気に疲れもどこかに飛んでいってしまっていた。
出来るだけ疲れた空気を吹っ飛ばすためにいつも以上におどけてみた。
気持ちの良い道だが緩やかな登りがあったのでAzuはいっぱいいっぱいになっていた。
ほら!ひまわりも笑ってって言ってるよ!スマイル!スマイル!
誰かが種をむしって作ったひまわり君。
他にもハート型や矢印型など様々なアートが描かれていた。
こりゃ夏の晴れた日に通った人は相当おもろかっただろうな。
坂を登り切ると看板があった。
あっ!これ州が変わったんだよ!リオハ州が終わったんだよ!
リオハ嫌い!看板不親切!
フランスからピレネー山脈を超えてスペイン入りした時はナバラ州、そして今さっきまでいたリオハ州が終わり、カスティージャ レオン州に入ったんだ。
だからと言って急に何かが変わるわけでも無いがなんだかとてもワクワクした。
振り返るとリオハ州。
とても美しい道だった。
リオハに別れを告げてレオン側を歩き始めた。
緩やかに降った先に目指すべき街が見えた。
後ちょっとだよ、頑張れAzu。
そして疲労困憊の末とうとう到着したのであった。
15:15 Redecilla del Camino到着
8時間15分、約29kmの移動だった。
もちろんこのカミーノ中の最長記録だ。
小さな街なので予約しているアルベルゲはすぐに見つかった。
Albergue Essentia。
10ベッドしかない小さなアルベルゲ。
実際は8ベッドしか予約は受け付けていないようで残り2席は余程の理由がある場合にのみ利用しているそうだ。
なかなか変わり者のオスピタレロにチェックインの手続きをしてもらい、まずはシャワー。
熱々が使いたい放題だった。
思いっきり動いた身体に心地よい。
続いては洗濯。
洗い場で洗濯していると、
今日は元気出させるためにわざとおどけてくれてありがとう。
とんでもない発言がAzuから飛び出してきて驚いた。
カミーノは確実にAzuに良い変化を与えているようだった。
その後はリビングで執筆。
リビングではまだ9月だというのに暖房が焚かれていた。
いや、ほんと寒いんですよ今日(;´∀`)
んで19時になったらアルベルゲにお願いしている夕食が始まった。
今日はカナダ(フランス領)2人、スペイン1人、中国1人、マカオ2人、日本人2人という圧倒的アジアな食卓だった。
我々以外英語ペラペラ。
中国もマカオもすごいや。
マカオから来た女の子はなんとモンベルのジャケットを来ていた。
我々がモンベルのTシャツを着ていたからすぐに日本人だとわかったんだそうだ。
彼女は香港で買ったんだそうだ。
中国のおばちゃんはかなりおしゃべりでカナダ人の方に中国のことをいろいろと教えてあげていた。
香港もマカオも中国だからね。
そう言った時にマカオの2人が思わず顔を合わせて苦笑いしていた。
それを見逃さなかった中国おばちゃんは、
合ってるでしょ?
そう彼らに圧力をかけていた。
それに気づいてからは何とも気まずい夕食だった(;´∀`)
料理自体はとても美味しかった。
ジャガイモのスープ。
ボロネーゼパスタ。
アップルパイ。
本当にどれも美味しくてつい食べ過ぎてしまった。
そしてワインはリオハ州の赤ワイン。
これもなかなか美味しかった。
まさかワインを美味しいと思う日がくるとはね。
その後部屋に戻ってベランダの洗濯物をチェックすると悲しい事に我々の洗濯物がぎゅっと寄せられていてほぼ重なり合って干されていた。
当然乾くはずも無くびしょ濡れだった。
中国おばさん許すまじ。
今日は皆お疲れなのか21時30分には消灯になった.
が、中国おばさんは22時過ぎまでずっとライトを付けてガサゴソとパッキングをしていた。
ちょっと!あなたの服が上から垂れて来てるわよ!
寝てる人の気に入らないことを大きな声で指摘して起こしたり。
中国おばさんなかなかやってくれるよ。
今日は疲れたので早めに就寝するのであった。
Azu、お疲れ様でした。
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ブログでは伝えきれない動画などもあるので合わせてぜひ。
ストーリー欄を要チェック!
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明日はAzuの体調次第で20〜24kmほどを歩く予定です。
それでは!